意外と知らない人が多い光などのインターネット通信の話~甘い言葉で乗り換える前に~

最近では電力会社に加えて携帯電話会社も加わり、どんどん選択肢が増えて来た「光ファイバー」を使ったインターネット回線。ショッピングモールやインターネットのホームページ、メールマガジンなどで盛んに勧誘活動が行われ、「お得になる」という共通のうたい文句で営業して顧客獲得に乗り出していますが、乗り換えることで本当にお得になっていますか?ただただ手順が大変だっただけで、あれもあったこれもあったと今まで使っていたオプションに近づけたら逆に高くなったなんてことありませんか?今回は光ファイバーを使った基本的な通信の仕組みについて紹介および解説をします。

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光回線の乗り換えを勧誘しているスタッフはプロであってプロではない

まずはこれを語らずにはいられないということで、ちょっと辛辣な文章からスタートします。インターネットのサイトなどを見て判断した上で回線の乗り換えをするという方は、通信について少しは解っている方だと思いますが、ショッピングモールなどで声をかけられて話を聞いているうちに・・・という方のほとんどが今家にある通信のことが全然分かっていない方だと思います。

一方勧誘をしているスタッフも非正規雇用で数時間から数日の研修を経て店頭に立っているだけで、
何もない状態から回線を引く方法は知っていても、お客様がどういった契約になっているかを想像できない
のです。

自分の勧めるサービスが全部理解できている人も少ないでしょうし、他社のサービスを知らない、比較ができない、同一のサービスが提供できても他社からすんなり切り替えることができるかどうかを知らない・・・などおおよそ「あなたはプロ?」と感じることを挙げだしたらきりがありません。これは、自社だけでもどんどん新たなサービスが登場し、同時に他社もどんどん出てくる訳ですから仕方ない部分でもあるのですが、この辺りが回線変更した後でトラブルとなる原因になっているに違いありません。

まずは、自分の使っているサービスが不明な場合には安易に乗り換えをしないようにすることが大切です。乗り換えには必ずといっていいほど契約期間の縛りがあります。良心的なところでは○年以上の契約が必要でそれ以前に解約すると違約金が発生するというものですが、最近増えてきているのは○○年ごとにしか解約できず、その月以外に解約するとたとえ何年契約していても違約金が発生するといったものです。トラブルや不具合が起きても解決するまではインターネットすらできない状態が続いてしまう訳ですから、業を煮やして泣く泣く解約するも違約金が発生し、元の環境に戻すのも再度工事費などが発生して・・・と結局二重に費用がかかってしまう場合が少なくありません。

ただ、勧誘側もなるべくお客様から詳細な情報を聞いて、乗り換え後に不都合が起きないようにチェックリストなどを使って手続きを進めていくのですが、結局のところスタッフの聞き方やお客様側のとらえ方次第で言った言わない、やったやらないになりトラブルが発生するケースが多いのです。ですから、あまり詳しく現在の通信に関する情報がなければ
乗り換えをするよりも今契約している企業でお得にならないか?
という方向で考えると間違いがないと思います。特に携帯電話会社の運営しているものは携帯電話とセットで○○というものがほとんどなので、携帯会社を変えると光回線も・・・などと芋づる式に問題が発生しますから注意が必要です。

さらにここには電力自由化に伴って電力の購入先も一緒に・・・などと勧誘してきますから余計にややこしくなっていくのです。こうならないためにも総合的に考えて、ある程度知識を持って乗り換えをするかどうか判断することをお勧めします。

独自に光ファイバーを張り巡らせているのは数社

大手電話会社のNTT、電力会社、ケーブルテレビ、有線放送など独自に光ファイバーを各家庭まで引くことができる業者は限られています。その他の企業はNTTの光ファイバーをシェア(間借り)して運営しているところがほとんどですから、元をただせばNTTでは?というところにたどり着きます。

当然シェアしている会社も顧客が増えれば独自に光ファイバーを通す地域が増えていくかもしれませんが、NTTや電力会社、ケーブルテレビがこんなに苦労して光ファイバー網を構築した歴史があるのに、新規参入した業者がすぐに対応できるとは思いませんし、それらが増えれば日本中光ファイバー線だらけになってしまいます。仮にNTT回線をシェアしているということであればその分だけNTTと比べてコストがかかっている訳ですからサービスの質や安定性に疑問が出てきますし、NTT以上のサービスはできないということになるのです。

電力会社は元々電気使用量の検針を自動化するために使っていた通信回線の空き部分をインターネットに使うようにしたものですし、ケーブルテレビや有線放送なども同様の歴史がありますから、こうした「独自に回線を所有している」会社かどうかを判断するのも乗り換え時の重要な要素だと思います。

また、最近増えて来た携帯電話会社の光も、auはkddi、NTT DoCoMoはNTT、ではソフトバンクは?ということになるので必然的に乗り換えて安全なのはどこか、乗り換える必要があるのかは分かるのではないかと思います。

基本的には「回線」と「インターネットプロバイダ」の契約が必要

家や企業からインターネットに接続するためには、

  1. インターネットに接続するための「回線」
  2. インターネットのデータを読み書きするための「プロバイダ」

の2つが必要です。
簡単に例を挙げると、
電気は通っていても蛍光器具が無ければ明かりがつかない、ガスが通っていてもガスコンロがなければ料理ができない
のと同じです。

インターネットに接続してホームページを見たりメールをやり取りしたりするのであれば、この2つは絶対に必要であり、回線に対してプロバイダが決定していなければ利用できません。これを一緒に考えている方が大勢いますが、契約は全く別物です。「1か所で契約したから・・・」と思うかもしれませんが、本来すべき各社がお互いに代理で契約を行っているのです。

ですから乗り換えをする場合にはこの2つを見直す必要があるのです。では乗り換えの時に2つとも契約しなおせば確実!!と単純に思われるかもしれませんが、
プロバイダについて言えば、

  1. プロバイダで提供されているメールアドレスやストレージなどのサービス
  2. プロバイダ独自のインターネット電話機能であるIP電話

などプロバイダ独自の機能は契約を変更した途端に使えなくなります。また、プロバイダによってはポイントサービスなどを行っているところもありますからせっかく貯めたポイントもなしになってしまいます。

回線について言えば

  1. 光ファイバーを電話として利用する「光電話」を使っている場合には回線会社が変更になると同時に移管(ナンバーポータビリティ)する手続きが必要になる
  2. 光電話にフリーダイヤルなどを付加している場合、回線事業者によっては同様のサービスが受けられないケースや、番号そのものを取り直す必要が出る場合がある

など、ほかにも付帯サービスに応じて回線を変更しようとする会社に対応するものがあるのか、どんな弊害があるのかをきちんと理解する必要があります。

上記のように、単純に「回線」と「プロバイダ」といっても様々な付帯サービスが付いているので分からぬままショッピングモールなどで声をかけられ、促されるままに契約を変更するのは大変危険ですから避けるようにした方が無難です。

もしも興味があるなら、一度パンフレットをもらう、説明を受ける、担当者の名刺をもらっていつでも電話などで問い合わせできるといったことができるかを確認して1つでもできないのであればすっぱりと断るようにしましょう。勧誘する方は成績があるので焦って契約しようとしますがこちらは今現状インターネットにはつながっているわけで特に困っているわけではありませんから、
「名刺をもらう=契約するときはあなたを通じて契約しますよ」
と言っているのに強引に勧誘してくるような担当者や業者はトラブルになっても親身に対応してくれない可能性が高いと思いますから、特に避けるようにしましょう。

特に多いのが電話のトラブル

よくトラブルになるのが電話のトラブルです。光ファイバー経由で通話を行う電話は「電話番号」と「回線番号」が紐づけられ管理されています。例えばNTTのフレッツ光で契約しているときは回線番号がNTTに紐づけられて管理され、そこに付随する電話番号がNTT経由で使えるようになります。

光回線を変えると当然光電話も変更となるため、「ナンバーポータビリティ」というサービスを使って移管することになるのですが、

  1. 今までの光電話を管理していた会社が回線を休止する
  2. 新しい光回線接続業者が休止回線の回線番号を自社に紐づけする

という段取で電話番号を変更することなく回線事業者の変更が行えるのです。この手続きが間違っていたり、段取が悪かったりすると休止と再開のタイミングが合わず一時不通になってしまったり、ひどい場合には回線の休止だけが行われて宙に浮いてしまったりすることもあるようです。

また、更に混迷を極めるのが「フリーダイヤル」や光電話に複数の電話番号を割り当てている場合で、手続きの間違いなどにより番号が失われてしまったりすることもありますので特に注意が必要です。

トラブルが発生したら結局迷惑を被るのはユーザー

回線の変更でトラブルが発生した場合に一番被害を受けるのは間違いなくユーザーです。回線業者は営業を代理店に任せている場合が多いので、窓口での手続き後は回線事業者の責任範囲になります。が、回線事業者は代理店から指示があった通りに作業するだけですから、そこに不備があっても気づくことはなく、また、不具合がユーザーから寄せられて初めて対処するという形になります。
一方、インターネットにつながらない、電話が使えない・・・などの不具合を回線事業者に申し出ても事業者が行った処理の不備ではないため、基本的には順番に対応が行われますから、解決するまでの間は何もできないという状況になってしまいます。

それから、回線の変更が無事に完了しても新しい会社から送られてくる機器の設置や設定はユーザーが行うのが原則ですから、ややこしい説明書を見て設定する自信がなければやはり回線の変更はすべきではないと思います。

回線の変更後に気を付けること

回線変更後に気を付けるのは、回線やプロバイダの解約処理。回線は変更になるため自動的に休止となり請求が来てしまうことはほとんどありませんが、プロバイダ契約自体は回線変更時に新しく契約した場合、古い契約は自分で解約するしかありません。解約せずにいると毎月勝手にカード払いや引き落としなどが行われたりすることもありますから注意してください。もしも後々使っていないプロバイダに対して過去にさかのぼって解約を申し出ても、プロバイダとユーザーの間に契約が成り立っている以上使う使わないにかかわらず費用は支払わざるを得ないということを理解しておく必要があります。


以上が光回線(インターネット接続)の仕組みと乗り換えの注意点になります。どのように説明してもややこしい内容となってはしまいますが、それ位複雑なものだということと、安易に安くなるという言葉に乗ると大変なことになるということさえご理解いただければ幸いです。

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