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Google Analyticsのレポートをダッシュボードへ表示するプラグイン「Google Analytics Dashboard for WP」

公開日:2015(平成27)年10月11日/最終更新日:

WordPress Plugin



せっかく訪問いただきましたが、このプラグインは、現在「ExactMetrics – Google Analytics Dashboard for WordPress (Website Stats Plugin)」という名前の、本記事の内容とは異なる機能を持つプラグインとして配布されています。

現在、このプラグインの機能を踏襲し、GA4のレポート表示ができる「Analytics Insights for Google Analytics 4 (AIWP)」がリリースされていますので、そちらの使用をおすすめします。


どんな機能でも備わってしまいそうなWordPressのプラグイン。中でもサイトを作った成果が実感できるアクセス解析系のプラグインはみなさん必ず使っていると思います。

ただ、この類のプラグインはデータをたくさん蓄積する必要があるためデータベースの容量を多く使ってしまったり、アクセスがあるたびにデータを収集して書きこむ、分析結果を見るときは集計して吐き出すという動作が必要なため、思ったよりもずいぶんサーバーに負荷をかけてしまうこともあります。

何より問題なのは、データ量が多くなったときに収集したデータを書き込む速度が落ちてサイトの表示に影響がなくはないということです。せっかくサイトに訪問してくれた(クリックしてくれた)人を待たせてまでアクセス解析するのはどうかと思いますし、何よりパッと表示されないので直帰してしまう確率がグンと上がってしまう懸念もあります。

そこで餅は餅屋ということで、外部にアクセス解析を設けてその集計結果をWordPressの管理画面に表示するという手法を提案したいと思います。

アクセス解析に使うのは「Google Analytics」

言わずと知れたメジャーアクセス解析ツール「Google Analytics」。WordPressのアクセス解析プラグインでできることのほとんどはこのツールで出来てしまう無料ながら優れたアクセス解析です。AdsenseやGmailなどを使っているGoogleのアカウントさえ持っていれば、無料で利用することができます。

ここではGoogle Analyticsの使用方法については割愛しますが、基本的な設定を行えば準備完了です。

このまま毎回Google Analyticsのサイトに行ってアクセス解析結果を参照すればいいのですが、どうせならWordPressの管理画面上で操作できないか?という要望に応えてくれるのが「Google Analytics Dashboard for WP」です。

「Google Analytics Dashboard for WP」の使い方

プラグインの導入自体は「Google Analytics Dashboard for WP」を新規検索すれば出てくるのでそれをインストールして有効化すれば完了です。

有効化したら管理画面のサイドバーに「Google Analytics」の表示が出てくるので「General Settings」を選択します

画面上に「Authorization」というボタンが出てくるのでクリックして、グーグルのアクセス許可画面で「許可」を選択後に出てくるコードを張り付ければ設定は完了します。これでWordPressのダッシュボード上でGoogle Analyticsの集計データを確認することができます。

このプラグインのすごいところは
・日付の設定ができる(日・週・月・半年など)
・設定した日付に対して様々なデータを切り出して見れる
ところです。

しかもGoogle Analyticsでお家芸のリアルタイム分析もダッシュボード上で表示できてしまう優れものプラグインです。今何人がどういう経路でどの記事やページにアクセスしているかが手に取るようにわかります。

集計結果を見ることができるデータとしては
sessions・・・サイトに到達したセッションの数
users・・・アクセスした人数
page views・・・閲覧されたページ数
bounce rate・・・直帰率(1つのページを見て他へ行ってしまった率)
oganic search・・・検索エンジンで語句検索経由で閲覧された数
location・・・アクセスのあった国や地域
searches・・・サーチエンジン経由なのか、直接アクセスなのかなどを分けたアクセス数
などが表示でき、クリックで簡単に切り替えて見ることができます。もちろんどんな単語でアクセスがあったかなども表示できるので、処理を外にまかせているとは思えないほど高機能です。

2017年1月末にリリースされたバージョン4.9.6では、新たに
「ページ滞在時間」「ページ読み込み時間」「セッション時間」の項目が追加され、より深くデータを見れるようになりました。全体の平均値は「pv」タブからみることができます(バージョンアップしてから項目が表示されるまでに若干時間がかかるようです。)

コンテンツ1つ1つの結果も表示可能

このプラグインのもう1つ凄いところは、投稿一覧の1つ1つの投稿や固定ページへ「Google Analytics」の結果が表示できるボタンが追加されます。ダッシュボードと同じ項目が表示できますから、より詳細に結果を見ることができます。

より正確なデータをGoogle Analyticsに収集させて結果を得るためには文末の項目を参照ください。

「Google Analytics Dashboard for WP」でちょっと残念なところ

どこがボトルネックになっているかは不明ですが、解析結果を収集するのに時間がかかることがあってなかなか表示されない現象が時折発生するのがちょっと残念なところです。

これによってダッシュボードの表示が遅くはなるのですが、表示しきっていなくても投稿の追加などほかのメニューへの移動はすぐにできるので、問題はないと思います。

※似た名前のプラグインに「Google Analytics Dashboard」と「for WP」なしのものがありますが、全くの別物ですから注意してくださいね

「Google Analytics Dashboard for WP」の日本語化

英語でも支障はないとは思いますが、日本語化したい方は

からダウンロードできます。

ダッシュボードレポートの何を見たらいいのか?

ダッシュボードに表示されるレポートのどこを見てアクセスアップ対策をしたらいいのか・・・細かく見だすとキリがないのですが、私自身が見ている情報だけ紹介します。
まずは大きく5つある数字を読み解くことです

  1. 経路・・・ユニークアクセス数(一定期間中で重複のないアクセス数)
  2. Referral・・・他のサイトのどこかのページからのリンク経由でのアクセス
  3. Organic・・・検索エンジンで検索ヒットし、クリックされて閲覧されたアクセス
  4. Direct・・・「お気に入り」や直接URLを入力して閲覧されたアクセス
  5. Social・・・TwitterやFacebookなどのSNS経由でのアクセス

サイトを作ってすぐの頃やブログランキングなどに参加していない場合にはReferralという数字はほとんどありません。これはバックリンク(被リンク)経由でのアクセスを意味していますから初期の頃にアクセスがないのも当然ですね。

この5つの数字の内でアクセス数が激増してくる要因となるのはOrganic/Direct/Referralの3つです。

  1. Organicは検索エンジンにインデックスされ、検索ヒットしてアクセスされるようになった証の数字です。サイトやサイト内のコンテンツが検索する人の要望にマッチしてきている証になります。
  2. Directはお気に入り経由でのアクセスですから、参考になるものだから後で読もうとか、使える情報だから登録しておこうという「役に立つサイトやページがある証になります。
  3. Referralは他のサイトが自分のサイトやページの紹介(リンク)をしてくれ、それをクリックして訪問してくれている数ですから、自身のサイトやページが他のサイトで紹介されるコンテンツを持っているという証になります

目先のPV(ページビュー)数や経路(ユニークアクセス数)についつい目が行ってしまいがちですが、上の中で特に2と3の項目の数字が上がってくるようなコンテンツ作りを目指して更新していくと、1と相まってどんどんアクセスが上がり、かつ安定してくるようになります。

表示がおかしいときは

一定時間情報をキャッシュ(一時保存)しておくタイプのプラグインなので、使用中にフィルタの設定変更を行った場合やAnalytics自体に不具合があったとき、表示がおかしくなることがあります。

そのような場合にはダッシュボードの「アナリティクス設定」を開き、キャッシュをクリアすることで正常に戻ることがありますので試してみてください。

「Google Analytics Dashboard for WP」をアップデートしたら表示がおかしくなったときは

結構頻繁にアップデートされるプラグインのため、いつも見ていた表示ができなくなるときがあります。その際の対応方法を紹介したページをご案内します

「Google Analytics Dashboard for WP」で「not provided」と表示されてします状態を改善するには

検索された語句を表示する際に「not provided」となってしまうときがあります。これはGoogle Analytics側で「不明」として扱っているアクセスを示すものです。このままでは「不明」のままですから、解消する方法を紹介します

「WP Popular Posts」プラグインと併用すると更に便利

人気コンテンツの表示ができる「WP Popular Posts」ですが、フロントエンド(閲覧画面)で使う他に収集したアクセス数を投稿一覧画面へ表示することができます。このアクセス数を参考にしながら、気になるコンテンツは「Google Analytics Dashboard for WP」のリンクをクリックして詳細を確認するとより効果的に使用することができます。下のリンクページの後半で方法を紹介していますので是非活用ください。

Google Analyticsにデータが行く前にリファラスパムを防ぐ

リファラースパム(参照元の偽装)対策でよく紹介されているのはGoogle Analytics上でフィルタをかける方法。ただしこの方法ではリファラースパムがある都度フィルタをかける必要があり、いたちごっこになってしまいます。これを防ぐにはやっぱりプラグイン!ということで以下のプラグインを使用するとGoogle Analyticsへデータが行く前にスパムを削除することができます。実際に使っていますが効果は絶大です

著:清水 由規, 著:清水 久美子, 著:鈴木 力哉, 著:西岡 由美, 読み手:星野 邦敏, 読み手:吉田 裕介
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