WordPressに限らずホームページやブログを作っている方は誰でも「いろいろな人に自分の主張や知識を見てもらいたい」と思って始めるはず。でも、いろいろやっているけどなかなかアクセスが増えていかない。そんな方に向けて「WordPressを使って費用を一切かけずにページビューを増やす方法」を私の実体験を中心に1日の平均ページビュー別でご紹介します。かなり長文になりますので「お気に入り」などに登録してゆっくり読んでいただくことをおすすめします。
なお、ここで紹介する方法は1日の平均ページビューが1000前後(月間30000ページビュー前後)のサイトへ成長させるための手法ですので、もうすでに達成していて、もっと上を目指している方にとっては役に立たない記事かもしれません。
また、ここで言うアクセス解析の値は「Google Analytics」で自分のIPからのアクセスを除いたデータを目安として紹介しますので、他のアクセス解析などとは数字の様相が違うと思いますがご了承ください。
はじめに
アクセス解析の用語
アクセス解析に出てくるいくつかの用語をご存じですか?
ページビュー数
訪問者が閲覧したページの総数です。1人の訪問者が3ページ見ればページビュー数は3になります
ユニークユーザー数
解析期間中のセッション数から同じIPアドレスから複数回訪問したものを除いた訪問者数です
セッション数
同じIPアドレスから解析期間中に複数回訪問したものも含め、すべての訪問者数を表しています。「ユニークユーザー数」<「セッション数」となります
オーガニック検索数
検索エンジン経由でアクセスがあった数を表します
バウンスレート(直帰率)
全体のページビュー数の中で、1ページだけ見て閲覧を終えた人の割合を示します。1ページ目で離脱した場合を100として表示されます。この値が低くなればなるほど1人の訪問者がたくさんのページをみたということになります
ダイレクト
お気に入りやブックマークなどから直接訪問した、いわゆる「ファン」の方がアクセスした数です。
よく出てくる単語ですから覚えておきましょう。
本当に無料でできるのか?
この記事は今ご覧になっているサイトで実際に行った対策と経過を紹介するものですので決して架空のものではありません。サイトのURLがサブドメインであることが分かる方は「ああ、ネットオウルの無料WordPressツールだ」と分かるはずです。今ご覧になっているサイトは独自ドメインでもなく、WordPressをインストールするサーバーも借りていませんから、対策も含め費用は全てゼロ円で運営しています。
私の中では1日当たり1000ページビューというのは結構敷居が高いものだと思っています。それなりに苦労しましたから。「1000ページビュー位簡単に達成できる」と思っている方は私よりも優れた方ですからこの記事を読むことは無駄になると思いますので、他のサイトへ行っていただいてかまいません。
なぜ1000ページビュー/日なのか
サイトをご覧になってお分かりになる通り、各ページには「Google Adsense」の広告を貼っています。アドセンスはクリックされると報酬が得られることはご存じだと思いますが、広告が表示されるだけでも微々たる収入が得られ、1日の有効なページビュー数が1000だとだいたいいくらの収入が得られるかという目安があります。つまり、1000ページビュー/日あればAdsenseでの1日の収入は必ずゼロではなくなるということです。単純ですが、これを目安にしています。
前置きが長くなってしまいました。ここからは、今アクセスが増えなくて苦労している方、挫折しそうになっている方、すでに挫折して放置プレーしてしまっている方向けに、私が行って来た方法をご紹介します。この程度の情報を有料で販売したり、メールマガジンなどで囲い込んだりしてから有料会員に斡旋したりするサイトなどが多数存在するようですが、「この方法を行ったから必ずそのようになるとは限らない」のがインターネットの世界ですから、この中から1つでもあなたのサイトの集客に役立てていただければ幸いです。
まずはサイトがどうなっているのかを知るために行うこと
自分のサイトやブログにどの位の人が訪問しているのか、どんなコンテンツが読まれているのか、人から見た場合ではなくGoogleの検索エンジンから見たらどうなのか?などを知るためにGoogleで提供されている2つの無料ツールを利用します。
1つ目は「Google Analytics」、2つ目は「Google Webmaster Tool」です。サイト運営している方のほとんどが知っていて使っているツールですから、早速登録して使えるようにしましょう。ここではツールの設定に関する情報は割愛させていただきます。当然ながら、2つのツールは登録してサイトを設定してから始めて動き始めますから、サイトを作ったらすぐに設定するようにしましょう。
そして、「Google Analytics」の情報がWordPressの管理画面からすぐに見ることができるようにプラグインを1つ追加します。
また、「Google Webmaster Tool」へサイト情報を送信するためにGoogleなどの検索エンジンにサイト内容を知らせるための「サイトマップ」を作るプラグインを導入します

サイト立ち上げ時からページビュー数100前後までに行うこと
デザインはひとまず考えないようにする
サイトを見やすくしたり格好よくしたりするためのデザイン部分は
「閲覧されて初めて必要となる要素」
ですから、まずは適当なテーマを選んで始めればいいと思います。ちなみにこのサイトは「Simplicity2」というテーマを使っています。多少カスタマイズしていますがあまりデフォルトから変化させていません。
サイトタイトルや説明はどんなジャンルにも対応できるものにする
ここに重きを置いてサイトを作成するように紹介している情報が多くありますが、経験上あまり関係ないのかな?というのが私の意見です。確かに書くジャンルを決めて、伴うキーワードをサイトタイトルなどへ自然に埋め込んで・・・などということはアクセスアップに有利であることに間違いはないのですが、何よりも
サイトにはそのジャンルに関する情報が乏しい
自分で最初から窓口を狭めて苦しめている
といったマイナス要因になりかねませんから、極端に言えば何でも書ける「○○の日記」でもいいと思います。
とにかく書きやすいジャンルの記事をたくさん書く
サイトはデザインやテーマではなく、
何が書いてあるのか
そのジャンルに関する情報がどの位あるのか
が後にも先にも大事になってきます。その日に書いたことであるということが重要な「日記」以外のものであれば後から修正はいくらでもできますから、最初から文体や装飾などは気にせずどんどん書いていきましょう。
ブログランキングサイトへの登録は効果的
WordPressは「ブログ+α」のツールですから、日本ブログ村やFC2ランキングなどのブログランキングサイトへ登録できます。これらのサイトは書いたものが公開された段階で新着記事として紹介してくれるので、書いたものが読まれているという実感を得るためには必要なツールです。読んでもらううちにファンである「ダイレクト」でのアクセスが増えてくることもありますから、前述したところ位は登録しておきましょう。
タグやカテゴリーを活用する
WordPressがGoogleなどの検索エンジンに強い(検索経由でアクセスされる確率が高い)と言われる1つの要因は、記事を書いたとき、記事に設定した「カテゴリー」や「タグ」についての一覧が自動で作られ、いわゆる「内部リンク」が蜘蛛の巣のように出来上がる構造だということです。これを利用しない手はありませんから、必要に応じてタグやカテゴリーで分類を設定するようにしましょう。
初期に行うのはこれだけです。体裁よりもコンテンツ(記事)を増やすことに情熱を注ぎましょう
ページビュー数200前後までに行うアクセス対策
前項で、ひたすら記事を書く、ブログランキングに登録するという方法でアクセスがある程度あるようになると思います。が、このままでは
- 記事を書く
- ブログランキングに新着として表示される
- 閲覧される
という流れでのアクセスに頼ることになり、記事を投稿すればページビュー数が上がるものの、少し放置したら・・・ということになってしまいます。
ここで登場するのがGoogle Analyticsのデータを管理画面に表示する
を見て、研究することになります。
ここに表示できる内容には、今日や昨日、過去○日の統計です。その中で使えるのが「ページ」と「検索結果」です。
サイトで記事を書いたりするとGoogleなどの検索エンジンクローラーと言われる「検索結果にどうページを反映させるか」というのを決めるためのデータ集めロボットが巡回してきます。そして、誰かが検索したときに結果へ表示されるように登録(これをインデックスといいます)されていきます。
「ページ」は文字通りどのページが訪問されたかを知ることができ、「検索結果」はどの単語(キーワード)で訪問されたかを知ることができます。この2つを使って、キーワードで検索されて訪問された記事や「ページ」でよく訪問されている記事を見つけて編集を行っていきます。編集は書き換えるという作業ではなく、あくまでも説明や紹介したいことをより深く、より詳しく追加していく作業として行っていきます。よく「アクセスされるのに文字数は関係ない」という方もいますが、アクセスのあった記事であればより詳しく書かれているもののほうが訪問者にとっても有意義な情報になりますし、検索エンジンから見てもしっかり書かれている記事だと判断されやすくなります。
そして、編集と並行して閲覧のあった記事と同じジャンルのことを積極的に新規投稿していきます。今は自分が本当に書きたかった内容とは違っているかもしれませんが、サイトを見てもらうためには実際に訪問者が興味を持って閲覧してくれたジャンルこそが、今のあなたのサイトに必要な情報なのですから苦手なジャンルでもいろいろと調べたりして記事の数と内容を深めていきましょう。
ただ1つ注意点があって、
編集や新規作成した記事やコンテンツはすぐに反映されない
ということです。ちょっとアクセスが増えてくると反応を早く見たい気持ちが先行して、記事を投稿したらすぐに訪問者があるのではないか、編集したらすぐに・・・という焦りが始まります。が、変更や記事の投稿が検索結果に反映されるには、検索エンジンクローラーが巡回してきて検索結果に登録(変更)し直すまでは何もアクションがない訳ですから焦ってはいけません。サイトの注目度が上がってくれば登録(インデックス)されるまでの時間は早くなりますが、最初の内は1週間後に登録されるということもありますから、とにかく急がない、結果を求めないことです。今は我慢のときです。
安定してページビュー数が200前後になるようになったら次の対策に進みますが、基本的にはここで行った方法の応用になります。
ページビュー数200をコンスタントにオーバーした後のアクセス対策
ここまでは1つ1つの記事をコツコツ追加していく方法でアクセスアップを行ってきました。今後もずっとこの状態は続くのですが、ここからは追加機能である「プラグイン」やより詳細にサイトの状態を把握できる「Google Webmaster Tool」を使っていくことにします。
アクセスアップに役立つプラグイン
プラグインはいろいろありますが、特に以下のような
訪問してくれた方がよりたくさんのページを見てもらえるようにするもの3つ
を使っていきます。サイトを表示しているテーマによっては機能が重複するものもありますから選択して使用するようにしましょう。
これらを使ってサイトのサイドバーや記事の文末に表示するようにして、2ページ目、3ページ目といろいろ見てもらえるようにしましょう。何故この段階で?と思うかもしれませんが、記事数が少なかったりアクセスがあまりなかったりするとデータが不足して効果が薄いからで、設置しても「関連情報はありません」などとサイトの内容の薄さを露見するだけだからです。
各コンテンツに検索エンジン向けのキーワードなどを追加する
今までは一心不乱に記事を書いて来ました。その甲斐あって、アクセスはそれなりになってきました。1日のページビュー数が200ということは、月間6000回閲覧されているということで、たったと思うかこんなに?と思うかは感じ方次第ですが、苦労している方にとっては「こんなに?」という数字だと思います。
ここからは今まで書いてきた記事をベースに、より強いコンテンツにするための対策を施します。使うのは
というプラグインです。
これは記事それぞれに検索エンジン向けのキーワードや説明を追加していくプラグインで、今では検索エンジンが参考にしていないのでは?と言われる「メタデータ」を追加するものです。が、参考にしていないと言われているだけで参考にしてないと言っている検索エンジンはないのですから、設定しておいて損は全くありません。
ただ、この「メタデータ」を設定するにしてもネタがなければ適正なものが挿入できず、逆効果となってしまうこともありますので、ここで登場するのが「Google Webmaster Tool」です。
今読まれているこの記事通り、サイト作成時に「Google Webmaster Tool」へ登録していれば、結構なデータが集まっているはずです。それを利用してより強固な記事の集まりにしていきます。
「Google Webmaster Tool」にログインしたら、自身のサイトを選択したのち
「検索トラフィック」→「検索アナリティクス」を開いてください。そこにはどのページが検索結果に表示され、
- どの程度の人がアクセスしたのか
- どのキーワードでアクセスで検索されたのか
- 記事やページが検索結果の平均何位にあるのか
・・・等々宝の山のようにデータをみることが出来ます。
この結果を見て、アクセスのあった記事や検索上位にいるのにアクセスされなかった記事を中心に、前項のような手順で編集を行っていきます。
そして同時に「Meta manager」の導入でできた新しい入力項目へキーワードや説明を加えていきます。
さらに、記事の作成にも慣れている頃ですから、適切に見出しタグを使ったり画像を挿入したりして見やすい記事に仕上げていきます。
これもやはり修正が適用され、アクセスに影響が出るまでに時間がかかりますから、焦らずに行いましょう。
ここから先は今までやって来たことを繰り返しつつ、新しい記事を書きつつ、今までにないジャンルの記事を追加しつつで階段のようにアクセス数は増加していきます。そして500ページビューを越えた辺りから新規に記事を追加したときでも比較的早いうちに検索経由でアクセスされるようにもなってきます。こうなれば結構順調に人気サイトへ近づいていくと思います。
そして、このあたりから初めて「サイトを表現するデザイン」に凝ってみると、アクセスはあるし、デザインは思う感じになるしとポジティブに管理できるようになります。手順が逆でデザインを一生懸命してもアクセスがないと「ダメサイト」と勝手に決めてしまい、肝心要のコンテンツがないのに勝手にあきらめるという形になります。
継続は力なりとはよく言ったもので、サイトは世の中に星の数ほどあるものの、ちゃんと更新されているものはそれほど多くなく、一旦ファンになった人も更新されて行かなければ別のサイトに・・・となるわけですから、勝手にあきらめて落ちていくのを待っていればいいということになります。
いろいろなサイトではSEO対策中心にテクニック部分がたくさん紹介されていますが、私自身サイトを作ることは結構泥臭い作業の繰り返しだと身に染みて感じてますし、あきらめたくなることも多々あります。がせっかく始めたのですから・・・と続けてきて今日がありますので「やめなくてよかった」と今は思っています。
長文を読んでいただきありがとうございました。
独りごと・・・久しぶりに7000文字強の記事を書いたのでちょっと疲れました・・・