「そんなはずがない」最初に転落事故の報道を見たときに即座にそう思いました。きっと何等かの事件なんだろうなぁと。実際介護職員が殺人を犯したという結論に至りましたが、高齢化社会というよりも、介護される側、介護する事業体、介護を放棄して「カネ」で解決した家族すべてに責任があると私は思う。
かくいう私も介護ではちょっと苦労しました。といっても働きながらだったので自分でできることは限られていて、結局「カネ」で解決した人の一人なので何とも言えませんが、お願いしたら苦情とか文句とかは言いっこなしではないかと思う。本来自分たちですべき親や親族の介護を「カネ」で業者に頼んでしまったのだから。
自分が自分の親族を介護するだけでも大変なのに、他人でましてや「この若造」位の年齢差のある人が介護するというのは無理があると思う。
介護される本人からしたら、知らない場所にいきなり連れてこられて、知らない人があてがわれて、いやおうなしに介護事業?がスタートしてしまうのですからすごくストレスがお互いにかかると思う。そして、そこから逃れたいから介護されてる本人はどうしても文句や苦言をたまにしか訪問してこない家族に言う。それがクレームになって介護については何の手も出してないのに業者へいちゃもん?つける。それを言われた担当者はさらに・・・というのの繰り返しではないかと思う。
今回の犯人は、入居者の「カネ」絡みの事件が併発していたので何の擁護もできませんが、真面目に介護職についている大半の人も「ううう・・・」と思うことは多いと思います。
個人的には将来介護されるようになることは確実なので、自分自身で最期までやるならやる、施設に入るならそのために地ならしするなどしていかないと永遠に解決しないと思います。
私も親族を最終的には施設へ入居させることになってしまいましたが、まあ平たく言うと「人がいなくならないと次の人は入れない」という原則に変わりがないので、どうしても施設へ入居させざるを得ない場合には、援助の手を緩めて、行政に頼って、いろいろな介護サービスを利用して・・・というように地ならしして、だんだん独りにしていって・・・身寄りがないからと優先的に考えてもらえるようにして・・・みたいな手段をとるしかないと思う。でもそうして「カネ」で介護してもらう立場になったのだから、文句はご法度だと思っています。トラブルが起きないようにするためにも、「施設」対「要介護者」ではなく、「介護する人」と「要介護者」という結び付け方をしていかないとどうにもならないと思います。幸いデイサービスなどを利用していた施設に親族は入れたので「いきなり知らないところ」や「いきなり知らない人」ということにはならず、ちょっと長い間その施設にいるんだねという認識で行けたので、私と親族はラッキーだったのだと思う。
私は人から「やさしい性格だから介護職に向いてる」とよく言われ、目指そうとした時期もありましたが、自分の親や親族でも多分キレてしまうかも・・・と思っているのに他人さまの世話なんてできないと断念しました。それだけでも介護の職種に就こうとする人は偉いと私は思います。
ただ、今回のような事件は絶対に起きてほしくないと思います。