そんなことしたってたったウン円でしょ!と思う方は読んでもためにならない情報だと思います。ただこの方法を覚えて、意識して買い物をすると一日はたったのウン十円だったとしても月にしたら年にしたら・・・結構な金額になります。同じものでもお得に買えば、その分を他のことに使って心を豊かにすることができる、そんなポイントをいくつかご紹介します。
店に入ったら一度売り場を一周する
次の項で紹介するエンドゴンドラの件も含みつつの話にはなりますが、まずは店舗に入ったら何も手に取らず一周するようにしましょう。というのは、最近の店舗は大きく2つの形態に分かれているからです。それは、
- 商品が並んでいる棚に普通の商品と一緒に値下げ品が並んでいる店舗
- 定番商品とは別の場所で値下げ商品だけを投げ込んだコーナーが存在する店舗
です。いつも行く店舗であればどちらなのかは分かるのですが、特にたまにしかいかない店舗や初めて行く店舗ではどちらの形態の店舗なのかをまず見極めましょう。そして、本当にお買い得なものは何かをじっくり見るようにします。
その中で何が何でも絶対にお得だ!と思えるものは一旦カゴに入れていってもかまいません。失礼な話ですが会計前であれば「やっぱりやーめた!」と売り場に戻すことができるのですから・・・。
特に食品ではお買い得と思ってポンポンカゴに入れてしまうと結局何のメニューができるのかが分からなくなり、帰った後で買い忘れに気づいたり、ひどい場合には冷蔵庫の肥やしになった末にゴミ化してしまったりと、お得に買ったところで何の得にもなってないという結果になってしまうこともあるので注意しましょう。
エンドゴンドラに陳列されている商品がお得とは限らない
一昔前の食品スーパーやホームセンターなどの小売店は、
エンドゴンドラ=その通路の中の定番商品(利益の高い商品)を売るためのエサ
として使われることが一般的でした。
これが最近ちょっと変わってきているのです。それは、
- エンドに通路内のカテゴリーと違う商品で構成されていることがある
- エンドにはわざと定番価格の山積みをしておき、通路内に本当のお買い得商品を置くことがある
ということです。不況と言われているなかで、今や安いものを大量に陳列して目立つようにすれば物が売れる時代ではないことを小売店はよく知っています。が、一般消費者は未だに「エンドゴンドラに陳列されている商品は安いに違いない」と思いこんでいるのです。
そしてもう一つ、エンドゴンドラに並んでいる商品と同一カテゴリーの商品ははるか離れた場所にあることが多いということです。例えば食品で中華材料が並んでいる定番ゴンドラのエンドにインスタントコーヒーが積んであるといったシチュエーションです。買い物をする人には「エンドゴンドラに陳列されている商品は安いに違いない」という頭がありますから、中華材料を見に行った際に「そういえばコーヒーがなくなりそうだったなぁ」と思わせ、エンドゴンドラのものを「ついでにこれ買っておこう」とカゴに入れてもらうのが魂胆なのです(言い方悪いですね・・・)。ここでカゴに入れてしまうと最後にやっぱりやめておこうと思っても「まあいいか」と買ってしまう心理をついた販売テクニックなのですからそれに乗る必要はなく、その商品が本当に他店と比べて買いだめしておくに値する価格なのかを冷静に判断することが大切なのです。

値下げ商品が出る時間帯
小売店の人員オペレーションは大体「午前」「午後」「夕方4時まで」と言う風になっています。これは主として売り場を管理するパートさんの勤務時間帯でもあります。値下げ商品のラベル張り替え作業は「期限を1つ1つチェックして適切に値下げしていく」という仕事で実に細かいので、一般的には正社員は行わないことが多いです。ということは、このパートさんの交代する時間帯前後がねらい目ということになります。特に食品スーパーでは夕食の買い物に合わせる意味でも午後4時前後をこの作業に充てることが多いですから見逃してはいけません。買い物に行く時間を調整できるならぜひこの時間帯に足を運ぶようにしてください。今は365日営業の店が増えていますから閉店前に売り切る必要もなくなりつつありますから閉店前に行くよりもお得に買い物ができることが多いです。
値下げラベルを発行している店員がいたら様子を見る
もしも売り場にいて値下げのシールを発行している店員さんを見かけたら、近くで少し様子を見るようにします。作業的には期限を見て、値下げするもののシールを発行して上貼りしてという作業ですからすぐに分りますね。順番に回ってきますから担当の方が回ってくる前に商品を取ってしまうなんてことは決してしないようにしましょう。私はたまにいつの日付のものを格下げしているかを見て、パートさんに「この商品も割引する?」と聞いて先に値下げしてもらったりもします。
お買い得ラベルに惑わされない
よくある「お買い得テープ」や「お買い得品」と書かれて上貼りされているバーコード。ちょっと待った!!本当にお買い得ですか?実際は定番価格がものすごく高いものを値下げしたような感じで販売していませんか?普段の値踏みが重要になりますが、お得なのかどうかをしっかり判断しましょう。食品だと結構鮮魚や精肉でこの商法?が目立つ気がします。
「外増し」添付には気を付ける
よくある「3つ買うと1個ついてくる」というパターン。これは「外増し」と言って、実際は1つ1つを値下げして販売するよりも1つ付ける方が利益が稼げる商品で行われることが多いのです。消費者が1つタダになるときのお買い得感は販売価格なのですが、店が1つタダにしたときの損失額は仕入れ単価になります。このバランスを考えて、添付がいいのか割引がいいのかを店は判断し、より物が動く、より利益が稼げるようにしているのです。これを防ぐには割り算しかありません。実際に1つがいくらになるのかを計算してお得かどうか判断しましょう。
バンドル商品は必ず割り算
前項と関連して多いのが○個いくらという「バンドル」商品。これも単純に割り算すれば1つあたりの価格が分かるわけですから絶対に計算しましょう。
そのカテゴリーは客寄せのエサととらえているところで買う
典型的な例はドラッグストア。今では大型化して「スーパードラッグ」と呼ばれ、薬だけでなく食品や日用雑貨などを扱うところも増えています。ドラッグストアで販売されている薬は店舗や企業によってそれほど差がなく、特に化粧品などは価格が何となく決まっているのでいかに来店してもらうかが大切な要素になっています。ここで活躍するのが食品やお菓子といった来店してもらうためのエサとなるカテゴリーなのです。それを見逃してはいけません。一例としては実際にスーパーで売っている100円のお菓子が78円で定番として販売されているということも多くあり、1個でも22円もお得に、しかもチラシ価格でもないのにお得に買えたりします。これも塵も積もれば・・・で結構な差になります。
レジから近い場所にある商品カテゴリーは店の利益の元
いろいろ買い回ってあとはレジでお会計・・・の途中には「これも買っておこう」というカテゴリーの商品が必ず陳列されています。どんなカテゴリーが並んでいるかは企業によってまちまちではあるのですが、実際ここには「お得」な商品は存在しません。よくよく考えると他の小売店のほうが断然安く売っているものばかりなのです。
割引優待は特売日以外で使う
全国で展開しているイオンが発行しているイオンカード、大手スーパーの西友が提携しているセゾンカード、名古屋が中心のユニーグループならUCSカードなど提携カードを発行している大規模小売店は数多くあります。これらの企業はお客様向けにDMを発行し、○日~○日までに使える5%引きクーポンなどを郵送しているところも数多くあります。
このクーポンを有効活用していますか?まさか特売日に使ったりしていませんか?
例えば100円の商品が特売で88円で販売されていたとします。
100円のときに5%引きで買えば5円の割引
88円のときに5%引きで買えば4.4円の割引
・・・100円なら95円で購入、88円なら84円で購入することになります。絶対額は当然特売品のほうになるのですが塵も積もれば大きな割引金額を逃していることになります。本当に欲しいものがあるなら特売日ではなく通常のときに買うようにすれば値引き額で結構大きな差が出てきます。
外税表示と内税表示
この記事を書いているのは消費税8%の時代です。これは未来的に10%となる前段階での消費税率で、暫定的に小売店側で総額表示をしなくてもいいようになっています(5%→8%→10%の期間が短いので小売店に表示変更の負担を減らすための政府の措置)。消費税が10%になった段階で改めて総額表示の義務が出てくるのですが今のうちは小売店によってまちまちです。これを確認しないと消費税分だけ単純に損したり得したりすることになりますから必ず確認しましょう。
最後に
いろいろと書いて来ましたが、「こんなことやってるし・・・」というような事柄ばかりです。が、実際にやれているかというとそうでもないのでは?というのが私の意見です。ちょっと意識すると月にウン千円と支出が変わってくることもありますから無駄にお金を使わない工夫していきましょうね。