名古屋市で自転車損害賠償保険の加入が義務化、どうすればいい?加入していないと・・・

公開日: 日記・雑記

2017年10月1日から名古屋市では自転車を利用・使用する場合には自転車損害賠償保険の加入が義務化されます。

・・・と東海のニュースでもやってるし、名古屋市の公式サイト

http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000091461.html

でも書かれているのですが、どうも内容が分からない。

  1. 保険は車両に行うものなの?人間1人1人が入るものなの?
  2. 保険に加入していることを証明できるものはあるの?
  3. 警察などに止められたとき、証明できないとどうなるの?
  4. 企業などで所有する自転車を運転するときはどうなるの?

など義務と言われても・・・という疑問が出てきましたので分かる限りで調べたことを紹介します。

元は「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」

そもそもどこからこの自転車損害賠償保険の加入が義務化されるという話になるのか?それは、平成29年4月1日に施行された「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」に書かれています。名古屋に住んでいながら全く知りませんでした、私(逆にどの程度の方が知ってたんでしょうね)。

http://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/2-2-3-9-0-0-0-0-0-0.html

以下は上のページにあるPDFファイルからの引用です

名古屋市自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例をここに公布する。

名古屋市条例第23号

名古屋市自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例
(目的)

第 1 条 この条例は、自転車の安全で適正な利用の促進に関し、基本理念を定め、市等の責務を明らかにするとともに、市の施策の基本となる事項を定め、これに基づく自転車の安全で適正な利用に関する普及啓発及び環境づくりを図るための諸施策を実施し、もって市民の交通の安全の確保及び自転車事故による被害者の保護を図ることを目的とする。

(定義)

第 2 条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 自転車 道路交通法(昭和35年法律第 105 号)第 2 条第 1 項第11号の 2 に規定する自転車をいう。

(2) 普通自転車 道路交通法第63条の 3 に規定する普通自転車をいう。

(3) 市民 市内に居住し、又は滞在する者をいい、市内を通過する者を含む 。

(4) 自転車利用者 自転車を利用する者をいう。

(5) 保護者 親権を行う者、未成年後見人その他の者で、未成年者を現に監護するものをいう。

(6) 自転車小売業者等 自転車の小売を業とする者(以下「自転車小売業者」という。)及び自転車の貸出しをする者(以下「自転車貸出業者」という。)をいう。

(7) 学校 学校教育法(昭和 22年法律第26号)第 1 条に規定する小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、高等専門学校及び同法第 124 条に規定する専修学校で高等課程を置くものをいう。

(8) 専修学校等 学校教育法第 124 条に規定する専修学校(高等課程を置く専修学校を除く。)及び同法第 134 条第 1 項に規定する各種学校をいう。

(9) 自転車損害賠償保険等 自転車の利用に係る交通事故により生じた他人の生命又は身体の被害に係る損害を填補することを約する保険又は共済をいう。

(基本理念)

第 3 条 自転車の安全で適正な利用の促進は、市民一人ひとりが道路交通法その他の法令を遵守するとともに、自転車の安全利用について理解を深め、交通事故を防止するよう留意し、他人を思いやり、互いに譲り合う精神を醸成するとともに、市その他の主体が自転車を安全に利用することができる環境づくりに努め、もって安心して安全に暮らせるまちの実現を目指すことを基本理念として行うものとする。

(市の責務)

第 4 条 市は、前条に定める基本理念にのっとり、次に掲げる施策を実施するものとする。

(1) 自転車の安全で適正な利用に関する市民の理解を深めるための教育及び啓発

(2) 自転車の安全で適正な利用に関する活動の支援

(3) 両側面に反射器材を備えた自転車を利用する等、安全性の向上が図られた自転車の利用の促進

(4) 自転車の定期的な点検整備の促進

(5) 前各号に掲げるもののほか、第 1 条の目的の達成に必要な施策
2
市は、前項各号の施策の実施に当たっては、関係機関及び関係団体との緊

密な連携を図り、必要な協力を求めるものとする。
3
市は、市民、関係機関等と連携して、自転車の通行環境の整備を行うもの

とする。
4
市は、交通安全教育に関連する事業を営む事業者が自転車の安全で適正な

利用に資する事業を行うときは、当該事業者に対し、必要な支援を行うもの

とする。

(市民の責務)

第 5 条 市民は、交通事故を防止するため、自転車の安全で適正な利用について理解を深めるよう努めなければならない。

(自転車利用者の責務)

第 6 条 自転車利用者は、道路交通法その他の法令を遵守しなければならない。 2 自転車利用者は、自転車の利用に必要な知識の習得に努めなければならな

い。

3 自転車利用者は、自転車を利用するときは、歩行者等の通行の安全に配慮するよう努めるとともに、歩行者の交通量が著しく多い歩道にあっては、自転車を押して歩く等して歩行者の安全の確保に特に配慮するよう努めなければならない。

4 自転車利用者は、両側面に反射器材を備えた自転車を利用する等、安全性の向上が図られた自転車の利用に努めるとともに、その利用する自転車について定期的に点検し、必要な整備をするよう努めなければならない。

(保護者の責務)

第 7 条 保護者は、その監護する未成年者に対して、自転車の安全で適正な利用に関する教育及び指導を行うよう努めなければならない。

2 保護者は、その監護する未成年者の利用する自転車について、定期的に点検し、必要な整備をするよう努めなければならない。

(自転車小売業者等の責務)

第 8 条 自転車小売業者は、自転車の販売に当たっては、自転車を購入しようとする者に対し、前 2 条の責務の周知に努めなければならない。

2 自転車小売業者は、道路において利用する自転車を購入しようとする者に対し、両側面に反射器材を備えた自転車を販売する等、安全性の向上が図られた自転車の利用を促進するよう努めなければならない。

3 自転車小売業者は、その事業活動を通じて、自転車の安全で適正な利用に

関する啓発を行うよう努めなければならない。

4 自転車貸出業者は、貸し出す自転車の両側面に反射器材を備えるよう努め

なければならない。

5 自転車貸出業者は、貸出しを受けて自転車を利用しようとする者に対し、自転車の安全で適正な利用に関する啓発を行うよう努めなければならない。(事業者の責務)

第 9 条 事業者は、通勤及び業務の遂行のため自転車を利用する従業員に対し、自転車の安全で適正な利用に関する研修の実施、情報の提供その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。(学校の長の責務)

第10条 学校の長は、児童、生徒又は学生に対し、教育活動を通じて発達段階に応じた自転車の安全で適正な利用に関する教育、啓発及び指導を行うよう努めなければならない。

2 大学及び専修学校等の長は、学生又は生徒に対し、自転車の安全で適正な利用に関する教育、啓発及び指導を行うよう努めなければならない。

(自動車等の運転者の責務)

第11条 自動車(道路交通法第 2 条第 1 項第 9 号に規定する自動車をいう。)及び原動機付自転車(同項第 10号に規定する原動機付自転車をいう。)の運転者は、自転車が車両であることに特に留意し、安全に配慮して通行するよう努めるとともに、自転車の側方を通過するときは、これとの間に安全な間隔を保ち、又は徐行するよう努めなければならない。

(歩行者の責務)

第12条 道路交通法第63条の 4 第 1 項の規定により、普通自転車が通行することができる歩道を通行する歩行者は、原則として当該歩道の中央から車道寄りの部分を普通自転車が通行することに留意して通行するよう努めなければならない。

(高齢者の自転車事故防止)

第13条 高齢者は、自転車を利用するときは、交通事故による被害の軽減を図るため、乗車用ヘルメットを着用するよう努めなければならない。

2 市は、自転車を利用しようとする高齢者に対し、加齢に伴って生ずる身体の機能の変化を踏まえ、自転車の安全で適正な利用に関する教育を行うものとする。

3 高齢者と同居する者等は、自転車を利用しようとする当該高齢者に対し、乗車用ヘルメットの着用その他の自転車の安全で適正な利用について必要な助言をするよう努めなければならない。

4 自転車小売業者は、自転車を購入しようとする高齢者に対し、乗車用ヘルメットの着用を勧めるよう努めなければならない。

(自転車損害賠償保険等の加入)

第14条 自転車利用者(未成年者及び事業活動のために自転車を利用する者を除く。)は、自転車損害賠償保険等に加入しなければならない。ただし、当該自転車利用者以外の者が、当該自転車の利用に係る自転車損害賠償保険等に加入している場合は、この限りでない。

2 保護者は、その監護する未成年者が自転車を利用するときは、当該自転車の利用に係る自転車損害賠償保険等に加入しなければならない。ただし、当該保護者以外の者が、当該自転車の利用に係る自転車損害賠償保険等に加入している場合は、この限りでない。

3 事業者は、その事業活動のために従業員に自転車を利用させるときは、当該自転車の利用に係る自転車損害賠償保険等に加入するよう努めなければならない。

4 市は、自転車損害賠償保険等に加入しようとする者の利便に資するため、自転車利用者等に対し、自転車損害賠償保険等の加入に関する情報を提供するものとする。

(自転車損害賠償保険等の加入の確認)

第15条 自転車小売業者は、自転車の販売に当たっては、当該自転車購入者(自転車を購入する者をいう。以下同じ。)に対し、自転車の利用に係る自転車損害賠償保険等の加入の有無を確認するよう努めなければならない。

2 自転車小売業者は、前項の規定による加入の確認により自転車の利用に係る自転車損害賠償険等に加入していることを認めることができないときは、当該自転車購入者に対し、自転車損害賠償保険等の加入に関する情報を提供するよう努めなければならない。

3 自転車貸出業者は、自転車を借り受けようとする者に対し、自転車損害賠償保険等を付した自転車を貸し出すよう努めなければならない。

(市の施策への協力)

第16条 市民、事業者その他自転車の安全で適正な利用の促進に関係する者は、

市が実施する自転車の安全で適正な利用に関する施策に協力するよう努めな

ければならない。

(委任)

第17条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は 、規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成29年 4 月 1 日から施行する。ただし、第14条及び第 15条の規定は、同年10月 1 日から施行する。

(安心・安全で快適なまちづくりなごや条例の一部改正)

2 安心・安全で快適なまちづくりなごや条例(平成 16年名古屋市条例第49号)の一部を次のように改正する。

第13条中「名古屋市放置自動車の発生の防止及び適正な処理に関する条例(平成16年名古屋市条例第70号)」の次に「、名古屋市自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例(平成29年名古屋市条例第 23号)」を加える。

この条例自体は4月1日から有効(施行)になっていますが、自転車損害賠償責任保険の関連条例については附則で10月1日から有効(施行)になると書かれています。それで最近のニュースやCMなどで流れているんですね。



自転車損害賠償責任保険の関連条例の内容を解釈してみる

自転車利用者(自転車に乗る人)が行うこと

まず自転車利用者が・・・となっていますから、自動車保険のように特定の自動車を運転する人に対して保証するという内容の保険ではなく、自転車に乗っている人そのものが保険に加入している必要があるというもののようです(つまり個人で保険に加入していればどの自転車を運転しても大丈夫ということです)。

そして1項で「未成年者及び事業活動のために自転車を利用する者を除く」とされているものの、2項では保護者が未成年者の分も包括できるような保険に加入していることが必要と記載されています。また、3項で事業で会社業務として自転車を使う場合には事業者が会社の自転車を使用する人に対して効力のある(包括できる)保険に加入することを勧めています(事業者に対しては義務ではないようですが、自転車に乗る「人(従業員)」が加入しているかの確認をしてくださいということなのかもしれません)。

販売者が行うべきことが追加される

また、名古屋市で自転車を購入する場合には、販売店が自転車を買う人や乗る人が自転車損害賠償保険に加入しているかどうかを確認し、加入していなければ加入するように案内しなければならないとなっています(加入していなければ販売できないということではないので、あくまでも乗る人が保険に加入する必要があるということですから、販売者としての責任は小さいようです)。この確認はレンタルサイクルを営む業者でも同じ確認をする必要があるようです。

義務であっても罰則はない

自転車にかかる保険ではなく「人」にかかる保険なので、防犯登録のように自転車にシールが付いているわけでもありませんし、保険に加入しているからと言って何かの証明書があるわけでもありませんから、警察に止められたりしたときにどうやって証明すれば??というところなのですが、

http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/cmsfiles/contents/0000091/91461/hokenqa.pdf

に書かれているようにこの条例に違反しても罰則がないので、恐らく確認を求められることはないと思われます。上のQ&Aの中に「罰則がないのに義務と言えるのか」という項目があり一応回答がされていますが、今回私が持った疑問と同様に証明できるものがないから罰則の与えようがないというのが本音のところのようです。

さいごに この条例は自分の身は自分で守るためにあるもの

義務化されても罰則がなかったら意味ないのでは??となってしまいそうですが、交通事故死者が常にワーストになっている愛知県、特に人口の多い名古屋市では、車と人だけでなく自転車と車、自転車と人、自転車と自転車という事故も多く発生しています。

「車みたいにスピードが出ないから」で手軽に乗れる自転車も、人と接触する事故を起こせば怪我をさせたり死亡させたりする「加害者」になる可能性が十分にあり、多額の賠償訴訟が各地で発生しています。そんなとき保険に加入していなかったら・・・すごい金額を全額自己負担となってしまいます。

今回の条例で改めて「自転車の整備基準や運転方法の基準」を設けることと「万が一に備えて保険に加入することを義務化」することで、事故を減らす目的と、何より「賠償が発生する加害者となったとき市民が困らないように保険に入っておく必要がある」ということを啓発しているのだと私は理解しました。

義務だけど罰則はないからいいか・・・と保険に入らない(無視する)のではなく、いざというときに自分の身を守るために保険加入をするようにしたいものです。

「自転車損害賠償保険」ってなんだ??

ここで広告収入を得たいアフィリエイターなら保険会社の広告をバンバン入れて宣伝するところですが・・・大切な話なので私はそんなことしません。気になる方は一番上の名古屋市のページからリンクをたどって保険会社のページを見てくださいね。

現時点では「自転車損害賠償保険」は、単独での保険というよりは個人個人が加入する生命保険や自動車保険などの損害保険にある特約事項として含まれていたり、追加加入することができるものが多いようです(「人」に付随する保険ですからね)。

自身が加入している保険がこの「自転車損害賠償保険」が含まれているのか、また、自分だけなのか?家族のどこまでが範囲なのか?など一度調べてみてくださいね。

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