巷ではブログサービスよりもWordPressを使った方がいい!!と言われてるので思い切ってWordPressに移行したのに、日々のアクセス数を見て涙・・・そんな方は実際に多いと思います。
プラグインの紹介をする前に、ブログサービスとWordPressではサイトを見てもらうための機能に決定的な違いがあります。それは、WordPressは基本的に独立した単独のサイト(ブログ)であるため、ブログサービスにあったような
- 投稿が追加されるとブログサービスの一覧などに新着記事され、そこからアクセスされる
- ブログサービスのユーザー同士が「フォロー」「フォロワー」となって相互に閲覧する
といった機能がないこと。つまりインターネットという大海原に筏で漕ぎ出すようなものなんです。ですから、WordPressでアクセスを集めようとする方法としては
- より検索エンジンの検索結果上位で表示されるようにする(記事の内容や書き方を工夫する)
- SNSへページへのリンクを入れたものを発信する
- ブラウザのお気に入りやソーシャルブックマークに登録してもらって定期的に閲覧されるようにする
- 読者登録をしてもらい、投稿を追加したときにメールやプッシュなどで通知する
というのが一般的ではないでしょうか?WordPress関連のアクセスアップ方法でよく言われているのが1(SEO対策なんて呼ばれます)ですが、これは検索エンジンの判断次第となってきますから即効性に欠けますし、2については人気のアカウントでなければそれほどでもないですし、魅力的な情報でないと3はあまりしてもらえないですし・・・なかなか難しいですね。
そこで比較的即効性があるのでは?と思うのが、4の方法。投稿の公開時に登録してくれた読者に対して「こんな情報公開しましたよ!」をメールや画面でお知らせする【通知】、サイトへ誘導するためのコラムなどを配信する【メールマガジン】などの直接アピールする機能です。通販サイトなどでも登録した覚えがないのにいつの間にかメールが届く➡思わずクリックしてしまった・・・なんて経験をされている方も多いと思います(登録しますよという案内は保険の詳細事項のように分かりにくく読なってますからねぇ・・・)。
しかし残念ながら、WordPressには最初からこの機能がついているわけではありません。つまり通常はアクセスされるのをじーっと待って、アクセスしてくれた人が面白いとか役に立つと思ってブックマークに入れたり、RSSで更新情報を見てアクセスしてくれたり・・・で地道にアクセスアップしていくしかないんです。
それを少しでも解消できる手段となるのが、今回紹介する【Email Subscribers & Newsletters】。このプラグインはページに表示したフォームからメールアドレスを登録してもらい、投稿を公開するとメールでお知らせするという機能を追加するもの。じっと待ってた状態から脱却して、積極的にアクセスを集めるための手助けをしてくれるプラグインです。
特に検索エンジンで検索されにくい日記系のサイトでは効果を発揮するかもしれませんね。
【Email Subscribers & Newsletters】プラグインの用途や機能
- 投稿の公開時に読者登録した方へメールでお知らせする
- 読者登録した方へ特別なニュースなど(メルマガ)をメール配信できる
- 全投稿を読者へ通知したり、特定のカテゴリーや投稿タイプの投稿のみを通知したりできる
- 読者をグループ分けしてより細かい通知条件の設定ができる
- ※フォームプラグインのフォームから送信された情報を読者として追加することができる
- ※WordPressユーザーの登録情報を読者として同期できる
- ※Woocommerceの注文時、同時に読者登録させることができる
- ※配信の予約ができる
※は有料版の機能です。有料版にはプランによっていろいろなオプションが使えるようになるようです(有料版については試用・テストしていません)
このプラグインのおすすめポイントは他にある多くのニュースレタープラグインのようにHTML形式のメールではなくText形式のメールを送るというところです。
この紹介記事を最後に編集したときの環境・バージョンなど
プラグインは製作者によって日々更新されていくため、この紹介記事が最新バージョンのものであるとは限りません。参考までにこの記事の最終更新日時点におけるテスト環境、プラグインバージョン、プラグイン導入時の留意点などを記載しておきます。
プラグインを使用(試用)したテスト環境
- テストサーバー:カラフルボックス
- WordPressのバージョン:5.9
- PHPのバージョン:7.4.27
- テーマ:HABONE(オリジナルテーマ)
- プラグインのバージョン:本記事で紹介しているバージョン5.2.0/最新バージョン 5.7.39
- 公式サイト(wordpress.org上):https://wordpress.org/plugins/email-subscribers/
- 公式サイト(作者サイト):
本記事を参考にWordPressサイトへプラグインの導入を検討される方へ
WordPressは古くから無料で配布されているサイト作成ツール(CMS)で、随時改良が加えられており、さまざまなバージョンが存在します。
さらにWordPressを動かすためのプログラムであるPHP、サイトのデータを保存しておくためのデータベースについても様々なバージョンがあります。
そしてWordPress本体同様にプラグインについてもさまざまなバージョンが存在します。
本記事を参考にプラグインの導入をお考えの方は、以下に留意の上でインストールするようにしてください。
- テスト環境での動作に基づいた紹介記事ですので、すべての環境で正常に動作するかどうかは不明です
※本記事の内容についてはページ内に記載しているプラグインバージョンのものになります。現在のバージョンと異なる場合、機能や日本語対応の状況などが異なる場合があります。
※また、テスト環境、テストしたプラグインバージョン等の表示が本文内にない場合、ページタイトル下にある最終更新日当時の情報となりますので、現在のバージョンでは全く違う機能となっているかも知れません。 - プラグインに無料版と有料版(Pro版)がある場合、特に記載がなければ無料版の情報のみを紹介しています
- このページでプラグインを使用する際に必要なショートコードやコードなどは、コピーして使用することができますが、環境によっては記号などが文字化けすることがあります。コピーしたのに動作しない場合は特に「”」「’」などの記号を入力し直してみてください。
- プラグイン本体の動作不具合や質問などは公式サイトのフォーラムなどで行ってください(ここでは質問にお答えすることはできません)
【Email Subscribers & Newsletters】プラグインの設定画面や表示の日本語化と翻訳
当サイトで私が翻訳した【Email Subscribers & Newsletters】プラグインの日本語化ファイルを提供しています。翻訳ファイルについての詳しい説明は以下のページをご覧ください。
※翻訳することで設定が容易になり、重要な項目の設定漏れも少なくなりますから日本語化をお勧めします。
【Email Subscribers & Newsletters】プラグインのインストールと設定
インストール方法
インストールはプラグインの新規追加でプラグイン名を入力して検索してインストールするか、WordPressのプラグイン公式配布ページからダウンロード後、管理画面からアップロードインストールしてください(プラグインの公式ページは本ページ内記載のリンクをクリック、もしくは、WordPress公式サイトで検索してください)。
WordPressを使い始めて間もない方(初心者の方)は、より詳細なプラグインのインストール手順や、インストール時に起こる問題などへの対処方法をまとめた【WordPress】プラグインのインストール&追加方法とエラー対処の方法も併せてご覧ください。
基本的な設定方法や使い方
投稿公開時に自動で読者へメールを送信できるようにするには以下の流れで設定を進めるとスムーズでしょう(画像は公式サイトに掲載されているものをリンク挿入しています)。
- 読者グループを設定する
- 読者登録時などに送信されるメールの内容を作る
読者登録時や読者解除時などに読者や管理者へ送信されるメールの内容を設定します
送信するテンプレートを作る
投稿の公開時に送信されるメールの内容を設定します
送信する条件の設定をする
読者登録フォームの設定と設置をする
フロントエンド(閲覧画面)のサイドバーなどへ表示する読者登録フォームの設定と設置をします。設置は独自のウィジェットが用意されていますので簡単にできます。
このプラグインは投稿を公開したときに「送信する条件」で設定した条件に従って「送信する条件で設定した読者グループ」へ「送信するテンプレート」を使ってメールを送信するようになっています。1つでも設定が抜けていたり、誤っていたりすると、
- 思ったようにメールが送信されない
- 意図しない読者にメールが送信されてしまう
- 意図しない内容のメールが送信されてしまう
などせっかく登録してくれた読者に失礼となるメールが送られてしまう可能性がありますので、テストサイトなどを作って十分にテストしてから本サイトで稼働するようにされることをおすすめします。
また、投稿公開時以外にも任意のタイミングでメールを送信できる「メルマガ」も作れます。
配信結果では
- どれだけの読者に送信したか
- どれだけの読者がメールを開いてくれたか
- どれだけの読者がメール経由でアクセスしたか
も把握することができます。
さらにメールを送信するペースが設定できるので配信エラーを起こすことが少なく、登録を拒否するメールドメインの設定をすることで捨てメールアドレス対策もできますから、メール配信を行うのに必要な機能がすべて揃っています。
有料版へ移行させるための仕掛けが多いのが難点かも
このプラグインは、設定画面のUIが今のような豪華な感じではない過去バージョンから、現在のバージョンになる過程のどこかで、結構有料化がされているようです(あくまでも過去バージョンを使った経験からの印象です)。
それが垣間見えるのは、インストール後に表示されるウィザード画面。以下のような画面が表示され、設定を楽に進められるのはいいのですが...
オプション項目として5項目チェックが入っているのですが、1つめの
Enable 14 days free trial of premium features – email delivery testing, automatic background sending, spam protection and more
は14日間の無料トライアルを試用するという意味のチェックで、外さずに進めると、知らない間に有料版の試用を行うこととなります。
また、3つめの
プラグインの使用状況データを共有することを選択して、Email Subscribersの改善にご協力ください。 個人データは追跡または保存されません
は、プラグイン作者がこのプラグインの使用状況を収集することに同意する旨のチェックで、こちらもデフォルトでチェックが入っています。
さらに、上の画像はあえて翻訳ファイルを当てた状態のものですが、
Enable 14 days free trial of premium features – email delivery testing, automatic background sending, spam protection and more
の部分は翻訳対象になっていないので、意味が分からずそのまま...試用版へいざなわれるということになりかねません(これをわざと翻訳対象から外しているならちょっと..だと思いました)。
- バージョンアップとともに有料化される部分が多くなったこと
- 上記のように肝心なところが翻訳対象となっていないこと(他の項目がすべて対象なのにここだけミスというのはちょっと考えにくい)
から、本当にこれは個人的な印象としてあまりおすすめのプラグインではないかなと感じました。
本記事の更新(変更)履歴
更新日 | 更新内容 |
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2020年 3月15日 | 記事公開しました |
2020年 4月15日 | バージョンアップに対応する記事へ変更しました |
2022年 1月29日 | バージョン5.2.0の試用を行い、記事修正しました |