WordPressは簡単に画像をアップロードして投稿などへ挿入できるので、ついつい大きなファイルをそのままアップロードしてしまいがち。大きな画像を表示するということはページの表示速度が遅くなるという情報提供者側の問題とは別に、閲覧する側からしても1ページ見るのに大きな通信量が必要になるため、特にスマートフォンなどでの表示には気を使いたいところですね。
今回紹介する「Smush Image Compression and Optimization」は簡単設定でアップロード時の画像を自動で最適化してくれるプラグインです。もちろん過去にアップロードした画像も最適化する機能を持っています。
サイトで実際に行った結果
あくまでも私の管理するサイトの結果ではありますが、参考になれば・・・
【EWWW Image Optimizer】プラグインから変更したサイト
399件(同時に作成されるいろいろなサイズの画像数2616件)の画像を一括で最適化してみたところ、977.6 KB、割合にして2.2%の改善ができました。【EWWW Image Optimizer】も画像の圧縮については定評のあるプラグインなのでそれよりも最適化してしまうとは!!とちょっとびっくりしました。
【Imsanity】プラグインから変更したサイト
561件(同時に作成されるいろいろなサイズの画像数3657件)の画像を一括して最適化してみたところ、10.4 MB、割合にして8.2%の改善ができました。こちらは絶大な効果でした。
両サイトとも画像がいっぱいのサイトではないため「うわぁ表示が速くなった」という感じではありませんでしたが、前者をGoogle PageSpeed Insightsで計測したところ、時間帯などの要因もあるかもしれませんがおおよそ4ポイント改善しました。画像がたくさん使ってあるページなどでは更に効果がありそうです。
【Smush Image Compression and Optimization】プラグインの基本的な機能・できること
- WordPressで生成される画像すべてを最適化できる(元画像はサイズ変更する/しないの変更可)
- 画像情報(EXIF)情報を消去(残す設定も可能)
- テーマの画像などメディアライブラリ以外の画像も最適化できる
無料版では一括最適化できるのは50件ずつになるのでたくさん画像がある場合には最初すごく時間がかかります(恐らくサーバーへの負荷もかかります)ので余裕を持って行うか、毎日少しずつ実行するようにするといいと思います。
本記事を参考にWordPressサイトへプラグインの導入を検討される方へ
WordPressは古くから無料で配布されているサイト作成ツール(CMS)で、随時改良が加えられており、さまざまなバージョンが存在します。
さらにWordPressを動かすためのプログラムであるPHP、サイトのデータを保存しておくためのデータベースについても様々なバージョンがあります。
そしてWordPress本体同様にプラグインについてもさまざまなバージョンが存在します。
本記事を参考にプラグインの導入をお考えの方は、以下に留意の上でインストールするようにしてください。
- テスト環境での動作に基づいた紹介記事ですので、すべての環境で正常に動作するかどうかは不明です
※本記事の内容についてはページ内に記載しているプラグインバージョンのものになります。現在のバージョンと異なる場合、機能や日本語対応の状況などが異なる場合があります。
※また、テスト環境、テストしたプラグインバージョン等の表示が本文内にない場合、ページタイトル下にある最終更新日当時の情報となりますので、現在のバージョンでは全く違う機能となっているかも知れません。 - プラグインに無料版と有料版(Pro版)がある場合、特に記載がなければ無料版の情報のみを紹介しています
- このページでプラグインを使用する際に必要なショートコードやコードなどは、コピーして使用することができますが、環境によっては記号などが文字化けすることがあります。コピーしたのに動作しない場合は特に「”」「’」などの記号を入力し直してみてください。
- プラグイン本体の動作不具合や質問などは公式サイトのフォーラムなどで行ってください(ここでは質問にお答えすることはできません)
【Smush Image Compression and Optimization】プラグインの設定画面や表示の日本語化と翻訳
当サイトで私が翻訳した【Smush Image Compression and Optimization】プラグインの日本語化ファイルを提供しています。
翻訳ファイルは
からダウンロードできます(ダウンロードの方法や日本語の適用方法なども解説しています)
翻訳することで設定が容易になり、重要な項目の設定漏れも少なくなりますから日本語化をお勧めします。
【Smush Image Compression and Optimization】プラグインのインストールと設定
インストール方法
インストールはプラグインの新規追加でプラグイン名を入力して検索してインストールするか、WordPressのプラグイン公式配布ページからダウンロード後、管理画面からアップロードインストールしてください(プラグインの公式ページは本ページ内記載のリンクをクリック、もしくは、WordPress公式サイトで検索してください)。
WordPressを使い始めて間もない方(初心者の方)は、より詳細なプラグインのインストール手順や、インストール時に起こる問題などへの対処方法をまとめた【WordPress】プラグインのインストール&追加方法とエラー対処の方法も併せてご覧ください。
【Smush Image Compression and Optimization】プラグインの基本的な使い方
管理画面の項目も少なく、日本語化すれば簡単に設定できます。
設定はダッシュボードから「メディア」→「wp smush」で行います
とはいっても設定が必要な箇所は3つだけ
- 画像アップロード時に自動最適化を行うかどうか
- EXIFデータを保存するかどうか(標準は削除するようになっています)
- フルサイズ(元)画像の高さと幅(サイズ)を小さくするかどうか
です。EXIFデータにはカメラの情報や撮影した場所の情報も保存しているため、サイトで使う場合には削除しておくことをおすすめします。
元画像についてはサイトの幅などに合わせてサイズ変更しておくのがいいとは思うのですが、本文の幅程度にした画像をスライダーなどで画面いっぱいに表示しようとしたときには画質が粗くなってしまうので、サイト全体の横幅に合わせておくと後で困らずに済むと思います。
公式サイトに掲載されている画像サンプルです
【Smush Image Compression and Optimization】プラグインの便利な使い方・カスタマイズ方法など
より便利に使うカスタマイズ技やテストサイトで使用した結果や感想、WordPressのプラグイン公式配布ページには書かれていない事柄などを紹介します。
サーバーのメモリやCPUによってはエラーが出ることも
「メディア」を開いて一覧表示したときに「処理中...(日本語化した場合)」と表示されたままになっていることがあります。私の持つサイトでもこのプラグインのバージョン3.xで現象が出ました。
サーバーを調べてみるとCPU使用量やメモリが一時的にオーバーし、エラーとなって返ってきているにも関わらず、処理を続行しようとしていることが原因のようで、そのままだと延々と処理を続けようとしてしまうようです。
今後のアップデートで改善される可能性もありますが、特に容量の大きい画像を一括アップロードしたときにこの現象が出るようですから、同様の現象が出た場合にはアップロードした画像を自動で圧縮する設定を解除し、1つ1つ画像を圧縮していくしかないようです。
プラグインのテスト環境&個人的評価
最後に【Smush Image Compression and Optimization】を動作確認した際の環境と個人的な評価を書いておきます。導入の検討や参考になれば幸いです。
テストした環境
- テストサーバー:カラフルボックス
- WordPressのバージョン:5.0.3
- PHPのバージョン:7.0
- テーマ:Simplicity2 バージョン2.6.0.9
- プラグインのバージョン:本記事で紹介しているバージョン 3.0.2/最新バージョン 3.16.6
- 公式サイト(wordpress.org上):https://wordpress.org/plugins/wp-smushit/
- 公式サイト(作者サイト):
個人的な評価・感想ほか
- 設定のしやすさ:★★★★★
- 使いやすさ:★★★★★
- おすすめ度:★★★★★
設定もしやすく簡単に画像の圧縮(最適化)ができます。
無料版で一括して最適化できるのは50枚の画像までですが、たくさんの画像を一括してアップロードするようなサイトでなければ、画像を追加するたびに最適化が行われるため、一度全部の画像を最適化したら特に無料版でも問題ないと思います。