コメントを受ける側にとっても、コメントする側にとっても、またWordPressに限らず、ブログツールのコメント欄ってどうしてこんなの素っ気ないの??と思ったことないですか??誰がコメントしたのかを特定する部分を除けば、大きな窓がドーーンと空いてるだけ、「コメントをどうぞ」って表示されているけど何を書いたらいいんだろう・・・まあいいか!!って離脱しちゃいますね。
今回紹介する【Comments – wpDiscuz】は、WordPress標準のコメントコンテンツの代わりに、簡単な設定で、より有用なコメントをしてもらう、より楽しくディスカッションしてもらうための機能を追加できるプラグインで、
- 自分のしたコメントに反応があったらメールがほしい(ウォッチ機能)
- コメントした人が行う動向を確認したい(フォロー機能)
- 文章ではなく評価だけしたい
- サイトへの登録ではなく、ソーシャルアカウントで利用したい
- ページを見ている間にコメントや返信があったら、ページ再読み込みしなくてもすぐに教えてほしい(即時更新)
といったコメントする側の利便性と
- コメントフォームを自由に設計したい
- ページ表示段階でコメントフォーム・コメント一覧は閉じた状態にしたい(コメントしたい、見たい人だけがクリックして展開するようにしたい)
- ページ閲覧中にコメントを促すようにしたい
- サイトへ登録させたくないが、匿名での運営は怖い(ソーシャルログイン)
- 投稿タイプによってフォームを使い分けたい
- スパムコメントを避けたい(Google reCAPTCHAなどで機械でないことの認証をさせたい)
- コメントや返信できる文字数を制限したい
- 画像のアップロードを許可したい
などコメントを設置・管理する側がこうなってたら・・と思うことを実現できます。
試用した感触では、単なるコメント拡張系のプラグインというよりは、レビュープラグインと掲示板プラグインの中間的な機能を、通常のコメントの代わりに使うという感じで、コメント欄はいらないけど、そうしたコンテンツは作ってみたい!という方には便利なプラグインではないかと思います。
ちなみにこのプラグインは今回紹介するバージョン7.xで大きく刷新されたようで、以前のバージョンは前述したような単なるコメント拡張系のプラグインであり、上で紹介したような機能のうちの一部のみが実装されたものだったようですから、これから使われるならバージョン7.x以降をおすすめします。
また、「更にこれができたら・・・」という点を補完できる有料アドオンも多数ありますから困ることはないでしょう(有料アドオンについては試用していません)。
本ページを最後に編集したときの環境・バージョンなど
プラグインは製作者によって日々更新されていくため、この紹介記事が最新バージョンのものであるとは限りません。参考までにこの記事の最終更新日時点におけるテスト環境、プラグインバージョン、プラグイン導入時の留意点などを記載しておきます。
プラグインを使用(試用)したテスト環境
- テストサーバー:カラフルボックス
- WordPressのバージョン:6.4.3
- PHPのバージョン:Twenty Twenty Three(フォーク)
- テーマ:Twenty Twenty-Two
- プラグインのバージョン:本記事で紹介しているバージョン 7.6.15/最新バージョン 7.6.26
- 公式サイト(wordpress.org上):https://wordpress.org/plugins/wpdiscuz/
- 公式サイト(作者サイト):
本記事を参考にWordPressサイトへプラグインの導入を検討される方へ
WordPressは古くから無料で配布されているサイト作成ツール(CMS)で、随時改良が加えられており、さまざまなバージョンが存在します。
さらにWordPressを動かすためのプログラムであるPHP、サイトのデータを保存しておくためのデータベースについても様々なバージョンがあります。
そしてWordPress本体同様にプラグインについてもさまざまなバージョンが存在します。
本記事を参考にプラグインの導入をお考えの方は、以下に留意の上でインストールするようにしてください。
- テスト環境での動作に基づいた紹介記事ですので、すべての環境で正常に動作するかどうかは不明です
※本記事の内容についてはページ内に記載しているプラグインバージョンのものになります。現在のバージョンと異なる場合、機能や日本語対応の状況などが異なる場合があります。
※また、テスト環境、テストしたプラグインバージョン等の表示が本文内にない場合、ページタイトル下にある最終更新日当時の情報となりますので、現在のバージョンでは全く違う機能となっているかも知れません。 - プラグインに無料版と有料版(Pro版)がある場合、特に記載がなければ無料版の情報のみを紹介しています
- このページでプラグインを使用する際に必要なショートコードやコードなどは、コピーして使用することができますが、環境によっては記号などが文字化けすることがあります。コピーしたのに動作しない場合は特に「”」「’」などの記号を入力し直してみてください。
- プラグイン本体の動作不具合や質問などは公式サイトのフォーラムなどで行ってください(ここでは質問にお答えすることはできません)
【Comments – wpDiscuz】プラグインの設定画面や表示画面の日本語化と翻訳
当サイトで私が翻訳した【Comments – wpDiscuz】プラグインの日本語化ファイルを提供しています。翻訳ファイルについての詳しい説明は以下のページをご覧ください。
※このプラグインは、設定画面内で、閲覧画面上の表示文字列が編集できるようになっていますので、簡単な単語が分かるようでしたらそちらで表示画面上の文字列を日本語にすることは可能ですが、プラグインを使用するための設定項目が非常に多いので、日本語化ファイルを使用した方が確実な設定ができると思います。
※またこのプラグインには、基本的な設定を行える「設定ウィザード」機能があります。「設定ウィザード」の段階で日本語での設定を行う場合には、有効化直後に日本語化ファイルを適用するようにしてください。
【Comments – wpDiscuz】プラグインのインストールと設定
インストール方法
インストールはプラグインの新規追加でプラグイン名を入力して検索してインストールするか、WordPressのプラグイン公式配布ページからダウンロード後、管理画面からアップロードインストールしてください(プラグインの公式ページは本ページ内記載のリンクをクリック、もしくは、WordPress公式サイトで検索してください)。
WordPressを使い始めて間もない方(初心者の方)は、より詳細なプラグインのインストール手順や、インストール時に起こる問題などへの対処方法をまとめた【WordPress】プラグインのインストール&追加方法とエラー対処の方法も併せてご覧ください。
※このプラグインは、WordPress標準のコメント機能を拡張するものですから、Jetpackプラグインのコメント機能など、同様の動作をする(標準コメントの場所にプラグインの機能を上書きして動作する)プラグインとは競合してしまい、動作しないことがありますのでご注意ください(万が一不具合が出た場合には、そちらのプラグインや機能を停止すると解消されることが多いようです)。
基本的な設定方法と使用方法
ひとまず使えるようにするための簡易設定は前述した設定ウィザードで行うといいでしょう。また、今までのコメントをこのプラグインのデータに統合する機能もあり、引き継いで運営できるようにもなっています。
設定項目としては
- コメントフォームの設定
- 投稿とコメントの評価
- コメントをスレッド形式で表示
- コメントコンテンツ
- ウォッチとフォロー
- コメント本文とメディア
などのメニューの中でいろいろな調整ができるようになっていますので、英語のお分かりになる方なら詳細な設定が可能です(セキュリティなどに関わる部分もありますので、英語は・・という方は日本語化ファイルを使った方がいいでしょう)
以下、公式ページに添付されているスクリーンショットです(リンク挿入しています)
【Comments – wpDiscuz】プラグインの便利な使い方・カスタマイズ方法など
このプラグインをより便利に使うカスタマイズ技、テストサイトで使用した結果や感想、WordPressのプラグイン公式配布ページには書かれていない情報、発見した不具合などを紹介します。
【Comments – wpDiscuz】を使用することでページの表示速度を低下させないようにするための設定
このプラグインは標準のWordPressコメント機能を【Comments – wpDiscuz】のコメント機能へ置き換えて動作するものです。通常のコメントにない、即時更新機能やインラインコメント機能、評価機能など機能が充実している反面、特にコメント数や返信数が増えてくるとページの表示速度が低下することがあります。
これをできる限り回避するための設定が設けられていますので、気になる方は確認してみてください(日本語化した前提での解説となります)。
管理画面から「wpDiscuz」→「設定」→「コメントをスレッド形式で表示」を開きます
以下の項目を確認し、適切なものに変更します
「コメントリストの読み込み方法」
デフォルトではページ表示と同時に読み込むようになっています。コメントや返信が増えてくると読み込みに時間がかかるようになりますので、バブル表示・常時更新を利用するなら「ページ読み込みの後にAJAXロードを開始する」にして、ページ読み込みが終わったらコメント関係に処理をするようにし、訪問者が任意にコメントを表示させるようにするなら「コメントを表示ボタンを表示」に切り替えます。
親のコメントのみを表示し、[返信]ボタンを表示
デフォルトではオフになっていて、すべてのコメント・返信が表示(読み込み)されるようになっています。コメントへのコメント・コメントへの返信などの子要素を最初は読み込まないようにすることで、情報量が減って表示が高速化できますので、オンにしておくようにしましょう。
下の画像は上記2点の設定画面(日本語化した状態)のスクリーンショットです