CDなどのデジタルオーディオの手軽さからほとんど見なくなってしまったアナログレコード。私の小さい頃にはまだまだ全盛で、あのターンテーブルが回るのを見てるだけで心が落ち着いたのをよく覚えています。
CDが出た頃はアナログレコード特有の「プチッパチッ」という時折入るノイズがない、透明感がすごい、かさばらない!!とデジタルの凄さからすぐにそちらへ移行してしまった一人ですが、最近になってこれらの不都合もいいなぁと思う歳になりました。
レコードプレーヤーにはスピーカーまでついた一体型から、何がどう違うの??と思えるほど高価なものまでたくさんありますよね?今回は昔趣味でステレオ機器の研究をしていた頃を思い出して、アナログレコードプレーヤーを選ぶ際のチェックポイントをいくつか紹介したいと思います。
アナログレコードプレーヤーを選ぶときのチェックポイント
1.全体の重さは重い方がいい
アナログレコードは盤面の細かい溝に刻まれた凸凹を針が振動として受け取り、音声信号に変えるという繊細な機器です。一方音というのは針が拾うよりもすごく大きな振動です。
筐体(プレーヤー全体)の重さが軽いと音の振動が針やアームに伝わってしまい音に影響が生じてしまいます。小さな音で聴く分には気にならなくても大きな音で聴く場合には大きく違いが出ますから、プレーヤーを選ぶ基準の1つとして覚えておきましょう。
2.プレーヤーを支える足は重要
重い筐体を支える足は振動を吸収するためにも重要なパーツです。主に価格の安いものではブチルゴムやコルクなどを使っているものが多く、価格が上がるとこの部品にもこだわりが出て本格的なダンパー機能を持つものが多くなります
3.針が付くアームとバランサーがしっかりしたものを選ぶ
このアームが違うだけで本当に音が変わります。前述したように細かい溝を針で振動として伝えるわけですからむしろ針よりも重要なパーツだと思います。高級なものになるとアーム自体が変えられるようになっていたり、針とは反対側にしっかりしたバランサー(針にかかる圧力を調整するためのオモリ)がついているものがあります。
4.ターンテーブルの駆動方式
レコード自体を回転させるためのターンテーブルには大きく分けて「ベルトドライブ」と「ダイレクトドライブ」の2つがあります。
違いは
- ベルトドライブはターンテーブルとモーターをo型のベルトでつないで駆動する方法
- ダイレクトドライブはモーター自体がターンテーブルの中心軸につながっていて駆動する方法
です。一般的にはベルトドライブはベルトの伸びによって長く使っていると速度が遅くなったりするといわれ、高級オーディオにはダイレクトドライブが採用されることが多いですが、ベルトが交換できるものやモーターの速度を調整できるようなものであれば、モーターの微振動がダイレクトに伝わってしまうダイレクトドライブよりもいいかもしれません。
5.フォノアンプ(フォノイコライザー)があるかどうか
針で拾われた振動(音)はとても小さく、本来の音と比べてはるかに高い音になっています。これを通常の音に変換するのがフォノイコライザー。アナログ世代のアンプには標準でフォノイコライザーが搭載されていましたが最近のものでは機能が削除されているものがほとんどです。そうなるとアナログレコードは再生できませんから、
- フォノイコライザー搭載のプレーヤーを使う
- フォノイコライザーを搭載したアンプを使う
のいずれかを選択する必要があります。個人的にはレコードプレーヤーは余分な機能を付けずに再生機器として稼働させた方がトラブルが少ないと思いますので、アナログレコード対応のアンプを使うか、単体でフォノイコライザーを使うことをおすすめします。
番外編 スピーカー一体型のレコードプレーヤーは
何度も書いていますがアナログレコードは実に繊細な情報を細い針で読み取って、アンプによって増幅して「音」にする機器です。本来の音を楽しむならできれば余分な振動を排除したいところですから、相反する振動発生機器であるスピーカーとプレーヤーは独立したものをお勧めします。
また、大型のローボードなどにレコードプレーヤーとスピーカーを一緒に設置することはスピーカー一体型と似たような弊害が出る可能性がありますから別々に設置することをおすすめします。
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