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データベースを使わないCMS【Grav】を使う ~①サーバー要件とインストール~

公開日:2017(平成29)年6月20日/最終更新日:

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データベースを使わないCMS【Grav】を使う ~①サーバー要件とインストール~



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長いことWordPressを使ってきて、そろそろいろいろ分かってきたから他の物も使ってみたいという好奇心から発見したのが今回紹介する【Grav】というCMSツール。

CMSをあまり知らない方向けに・・・CMSというのは

  1. 決まったフォーマット上に作成したページの内容を表示する仕組み
  2. サーバー上に管理プログラムを設置し、記事の作成やデザインの変更などもすべてインターネットを介して行う

という機能を持つホームページ作成ツールで、旧来のものと比べて専門知識があまりなくても手軽にホームページが公開できることや、インターネットに接続できる環境ならどこからでも操作できること、ツール本体以外に専用のソフトがなくても使えることが魅力のサイト作成ツールです。

CMSを知らない方でも【ブログ】というのは知ってますよね?また、TwitterやFacebookなども同じような仕組みを持つCMSの仲間です。そして使い方も基本的には同じ。

どんなデザインの外観にして何を書いてというのを決め、インターネット上の管理画面へログインして作業するという骨格自体は同じです。Twitterなどは大きなCMSの中でユーザー同士をつなぐ「フォロー」や「リツイート」などの機能が充実していて他の人と手軽につながることができる特徴があります。

少し脱線してしまいましたね。元に戻しましょう。

通常CMSはデータベースという箱に入ったデータを引っ張り出してページを作成するものが多いです。もちろんWordPressもMysqlというデータの箱がないと動作しません。でも、今回紹介する【Grav】はデータベースがなくても動作するCMSになっているので、PHP(バージョン5.9.9以上)が動作するというサーバー要件さえ満たせば簡単にCMSを構築することができます。

今回は普段WordPressで使っているサーバー上に【Grav】用のフォルダを作り、いわゆるサブディレクトリタイプのサイトを構築してみましたので備忘録をかねて紹介していきます。

【Grav】の入手とインストール

簡単すぎて書くまでもない感じもしたのですが、英語のサイトなのでやっぱりあった方がいい!!ということで一連の流れを紹介します。

改めて【Grav】を使うために必要な要件は

  1. PHP(バージョン5.9.9以上)が動作するサーバー環境
  2. FTPやファイルマネージャーを使ってファイルの転送が行える環境

の2つです。これを満たしていればOK!早速始めてみましょう

【Grav】の入手方法

Google Chromeなど同時翻訳機能がないブラウザではすべて英語で表示されているサイトなので、画像をできるだけたくさん使って紹介します。

【Grav】の公式サイトを開く

一番上の「Downloads」をクリックする

こんな画面が登場しますので、臆せず「Downloads」をクリックしてください
データベースを使わないCMS【Grav】を使う ~①サーバー要件とインストール~|Knowledge Base

「GRAV CORE + ADMIN PLUGIN」をクリック

2つダウンロードボタンがありますが、管理画面を表示するためのプラグインが同梱されている方を選んだ方がインストール後の管理が簡単になります。

保存先を指定してダウンロード

パソコンのデスクトップかどこか適当な場所に保存します。ダウンロード後は解凍しておきましょう。

以上で【Grav】が入手できます。簡単簡単!!

【Grav】のインストール方法

続いてインストールです。今回はサブディレクトリにインストールしたので、サーバー中のWordPressのコアファイルがたくさんある場所へ1つフォルダを作ってインストールします。

ダウンロードすると「grav-admin-v1.2.4」(バージョン番号は入手した時期で異なります)という圧縮フォルダができ、解凍すると「grav-admin」というフォルダができます。サーバーにアップロードするのはその中のたくさんのファイルやフォルダのみです。
※間違って「grav-admin」をアップロードするとサイトのアドレスが「http://サイトURL/サブディレクトリ名/grav-admin」と1つ深い階層になってしまいますので注意してください

インストール手順は次の通り

  1. FTPやサーバーのファイルマネージャーを使ってファイル類を転送します(凄い数のファイル数なので時間にゆとりを持って作業しましょう)。
  2. 「http://サイトURL/サブディレクトリ名/admin」へアクセスします

サブディレクトリを使わない場合などあるでしょうから自身の環境に応じてURLは変更してくださいね。とにかく「サイトURL/admin」へアクセスします。
データベースを使わないCMS【Grav】を使う ~①サーバー要件とインストール~|Knowledge Base
こんな画面が出てきます。ここで管理ユーザーの登録をします。

  1. Username/ログインする際のユーザーIDを小文字の英数字のみで設定します
  2. Password/パスワードです
  3. Confirm Password/Passwordと同じ文字列を入力します
  4. Email/管理者用のメールアドレスです
  5. Fullname/サイト上の表示名(ニックネーム)です
  6. Title/サイトのタイトルです

入力が終わったら下の「Create User」をクリックします

え????これで完了です。管理画面は前述した「サイトURL/admin」になりますから、記事を書くときなどはそこへアクセスすればOKです(未ログインの場合はWordPressと同様にログイン画面へ自動で移動します)。

何かを設定したか??と問われれば最初の管理ユーザー情報だけだったような・・・という位あっけなくインストールが完了します。

ちなみに管理画面はこんな感じです(WordPressと似たような感じ?)
データベースを使わないCMS【Grav】を使う ~①サーバー要件とインストール~|Knowledge Base

記事の前後が逆になりますが、今後使い方などの紹介記事を随時追加していきますのでよかったら読んでくださいね。

少しインストール後に触ってみましたが、なかなかこれは大変そうです。すぐにサイトを公開したりカスタマイズして、記事を書くことに専念するならやっぱりWordPressが一番簡単だと思います。

インストール後に問題発生

インストールしてからテーマやプラグインを設定しようとすると「no slug…」なるエラーが出て先に進めませんでした。どうして??というのが公式サイトにもなくググっても出てこないので対処のしようがなく、今回の記事で【Grav】については終了します。

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おまけ 【Grav】のライセンス形態

WordPressのように自由に使えるのかが気になったので調べてみました。

基本的には著作権とライセンスに関する通知の保存のみが必要とのことです。少ない知識を辿ると昔あったCMSの【Cube】と似たような形態だと思われます。ということは・・・派生種が出来てしまう可能性もあるかもしれませんね。

まあまあ使用に際しては特に制限がなさそうなのでひとまず安心して使えます。Google直訳ですが、一応【Grav】のライセンス形態である【MITライセンス(MIT)】について引用を載せておきます

MITライセンス(MIT)

Copyright(c)2014 Grav

コピーを入手するすべての人に許可を無料で与える
本ソフトウェアおよび関連するドキュメンテーションファイル(以下「本ソフトウェア」といいます)の
本ソフトウェアの制限なく、制限なく、権利
マージ、パブリッシュ、配布、サブライセンス、および/または販売すること
本ソフトウェアの複製、および本ソフトウェアの複製、
次の条件に従うことを条件として提供される:

上記の著作権表示およびこの許可通知は、すべての
本ソフトウェアの一部または全部を複製、転載することはできません。

本ソフトウェアは「現状のまま」提供され、明示または黙示の保証は一切ありません
商品性、特定目的への適合性、特定目的への適合性、
特定の目的に対する適合性および非侵害性。いかなる場合でも、
作者または著作権者は、いかなる請求、損害またはその他
責任、契約の遂行、違反行為、その他から生じたものであっても、
本ソフトウェアまたはその使用に関連して、または他の
ソフトウェア。

おまけ 【Grav】の動作についての印象

ADMIN PLUGINと同時にインストールした場合、使い方自体はWordPressとそれほど変わりなさそうです。

ここで1つ環境以外の要件で【Grav】のようなデータベースを使わないCMSとWordPressなどのデータベースを使うCMSの表示速度の違いについて至って個人的に述べます

よく他の紹介サイトなどではデータベースを使うCMSは表示速度が遅いと言われます。これは

  1. ページを表示しなさい(検索結果などをクリックされた)
  2. ページの構成部品を表示するよう命令
  3. ページの中身をデータベースから抽出
  4. 2と3を組み合わせてページを表示

という動作自体が通常のHTMLで作ったサイトよりも手順が多く、データベースの処理速度も関係してくることから事実ではあります。しかし、最近ではこうしたCMS用にサーバーの環境自体も高速化しているので言われるほどデメリットはないと思います。

逆に今回紹介した【Grav】のようにデータベースを使わないCMSでは記事自体をデータではなく「テキストファイル」として保存しているため一見速いように感じるのですが、記事数が増えてくるとファイルを探すのに時間がかかり表示速度が低下するという可能性があります。

どちらも「どこにあるの~~?」というのがアクセスされてから動き出すわけで、データが多くなればなるほど恐らくデータベースの方が「データの整理・管理の専門家」な分見つけるスピードが速くなるのでは??と思います。

実際に昔似たようなCMSを企業のサイトで使ったことがあるのですが、表示速度はWordPressとそれほど変わらなかった印象があります。

また【Grav】の場合はまだまだ使用者が少ないでしょうから解説も少ないですし、拡張機能もこれからという感じですから、主となるサイトにはよりメジャーなCMSを使ったほうがいいかもしれません。