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自宅ウェブサーバーを作る前に ~私が自宅サーバーをおすすめしない理由~

公開日:2017(平成29)年9月6日/最終更新日:

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WordPressに限らずホームページやウェブサイトを作っていると、だんだんコンピュータやネットワークなどに興味を持つようになりますね。そこで必ずやってみたくなるのが「自宅ウェブサーバー」でのサイト運用。

いろいろなサイトで紹介されていますし、今は無料で使えるウェブサーバー構築ツールの「Xampp」と動的グローバルIPアドレスの変化を感知してドメイン名の紐づけを自動で変更する「Dice」を使い、公開するパソコンを用意してルーターの設定をすれば簡単に自宅サーバーが構築できますので「レンタルサーバー借りるよりもいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。

更に自宅サーバーならレンタルサーバーにない機能を実装できたり、必要なサーバーオプションを追加できたりしますし、WordPressなどデータベースを使うサイト構築ツールを使用する場合にはMysqlなどのデータベースソフトを導入すれば簡単に構築できます。

かくいう私も過去にはこれらを使って自宅サーバー化を行った経験があり、環境設定をしている間はワクワクドキドキしたものです。でもしばらく使っていると結構大変なんです、これが。

今回はあくまで私の経験と見解ではありますが、自宅ウェブサーバー構築をおすすめしない理由をいくつか紹介したいと思います。

自宅サーバーをおすすめしない理由

①設備面

よく書かれているのが「自宅でもう使っていないパソコンでOK」という紹介記事。それならコストはゼロだしどうせ余っているパソコンだから・・・で構築すると後々大変なことになります。

まず最低限必要なのは「24時間365日休まず動いている」ことです。誰がいつアクセスしてくるか分からない訳ですからね。でも持っているパソコンはあくまでもホームユース向けのもの。当然ながらこんな環境で長く使えるわけがないのです。

停電対策にはUPS(無停電装置)を使うよりもノートパソコンを使った方がいいという記事も見かけますが、デスクトップパソコンと比べて発熱に対して弱いですし、稼働を続けると唯一の冷却機能であるファンが壊れて熱暴走なんてこともありますから、もしも使うなら空気の流れに余裕を持った大きめなケースのパソコンを使うことをおすすめします。

そして、サーバーとデータベースを同一のパソコンで稼働させていると、結構少ないアクセスでもすぐにすごい負荷がかかってハングアップしたりしますからよほどハイスペックなパソコンでなければ常時安定稼働というのは難しいです。

それならサーバー機を買えば・・・と言いたいところですが、確かにホームユースのパソコンと比べると頑丈な部品が使われているには違いありませんが、排熱対策として使われているファンの数が多く、また1つ1つのファンの大きさが小さいので、びっくりするほど大きな音がします。

これが24時間365日動いていたら・・・とても日常過ごす部屋ではストレスになって仕方ないと思います。

②コスト面

パソコンを24時間稼働した場合の電気代はだいたい1か月1500円前後(あくまでも私の経験に基づく数字です)。これを安いととるか高いととるかは個人個人違うと思いますが、同じ費用でかなりハイスペックのレンタルサーバーが借りられると思います。

そして当然ながら稼働しているサーバーや通信機器などの部品に不具合があれば交換が必要ですからその分のコストもかかってきます。

③不具合対策・セキュリティ対策

全てが自己責任ですから不具合に対応するスキルも必要になりますし、なんといってもセキュリティ面では不安が残ります。たとえウェブサーバーを公開するために80番ポートだけを特定のパソコンに向かって公開したとしても、結局は外から家の中のパソコンへ侵入する口を開けてしまうことに違いはありません。

ハッカーと呼ばれる方々は別にあなたの家のパソコンにあるデータを盗みたいわけではなく、自分の能力を使って外部の環境へ侵入したりその中のデータを改ざんしたりすることなどに達成感を感じるわけですから通信機器の設定を駆使して「これをやっておけば大丈夫」ということはないのです。

公開した途端に家の中のパソコンすべてを危険にさらすことになるのです。


どうですか?さらっと書きましたが、最近ではレンタルサーバーの性能が上がり、月々の価格も安くなってきていますから昔のように自宅サーバーを構築するメリットはほとんどないと思われます。

中には公開しない自宅サーバーでサイトを作っておいて、完成したらレンタルサーバー上で公開しようと考えている方もいるかもしれませんね。でも最近主流のデータベースを使ったWordPressなどのサイト管理ツール(CMS)を使う場合にはツールのインストールよりも移転の方がスキルが必要ですから、レンタルサーバーで最初からサイトを作成していきながら公開できる状態になるまでは非公開にしておけばいいわけですから自宅サーバーで構築する意味はあまりないと思います。

自宅サーバーの作成を考えている方はこうしたデメリットを考えてから行うようにするといいと思います。