ページの表示速度が爆速化されるAMP対応。WordPressではテーマの機能を使ったり、対応させるためのプラグインを使ったり、自力で取り組んだりといった方法があり、エラー対処に追われてやっとこさ対応できた・・・という方が多いと思います。
でもいざ対応させてしばらくしてみたら・・・
- 巷ではアクセスアップするなんて言われてるけどあんまり変わらなかった(逆にダウンした)
- AMPページのデザインが気に入らない
- 使えない機能があるので、訪問してくれた方にとって不便なのかも
- 収益が下がってしまった
など、ページの表示速度改善を上回る不安や不満が出ることがあります。このページをご覧になる方は、せっかく苦労して対応させたけどAMPをやめよう!と考えていると思いますが、
「AMPってどうやってやめたらいいの?」
「AMPを止めた後どうなるの?」
と思われる方も多いと思いますので、AMPの仕組みのおさらいを含めて紹介します。
サイトをAMPに対応させるとどうなるのかのおさらい
この部分を読めば後の対応について読む必要がなくなるかもと思うところですが、仕組みを知らないと対応できませんのでまずはそこから・・・。
WordPressを使っている、使っていないにかかわらず、AMPに対応したページが存在する場合には以下のような流れで簡易ページ(AMP対応ページ)の表示がされるようになります。
- AMPに対応したページを用意する
- AMPでない通常ページに「AMP対応のページがありますよ!」と宣言する
- AMP対応ページに「通常ページはこちらですよ!」と宣言する
- 検索エンジンクローラーが巡回し、「AMP対応ページがあるのね!」と認識してチェックする
- エラーのないAMP対応ページであれば、各検索エンジンの持つサーバーにAMP対応ページが一時保存される
- 各検索エンジンでモバイル環境からの検索結果をタップしたとき、保存されたページが表示される
要するに「AMP対応ではないですよ!」とすれば、いつでもAMPを解除できるということになります。この段階でピンときた方は以下を読む必要はありません。
AMPを解除するための具体的な対応例と確認事項
単純に言えば、前項の流れで「AMP対応のページがありますよ!」と宣言している部分を削除または表示しないようにすればAMPページとして検索エンジン側にキャッシュされることはなくなります(AMPは解除されます)。
「AMP対応のページがありますよ!」と宣言しているコードは、各ページのソースを表示したとき、<head>~</head>の間にある
<link rel="amphtml" href="AMP対応ページのURL">
というコードがあるかどうかで判断できますから、解除の措置を行った後は上記コードが出力されていないことを確認するようにしてください。
テーマやプラグインを使用している場合
ざっくりいうと、
- テーマでAMP対応にさせている場合には、AMPを有効にするというオプションをオフにする
- プラグインでAMPに対応させている場合は停止する
ことで解除できます。解除後どうなるのかについては文末を参照ください。
自力でAMP対応をさせている場合
こちらのケースは自身で納得しながら実装された方かと思いますので、自身で追加した
<link rel="amphtml" href="AMPページのURL">
の出力を停止するようにしてください。
※出力方法は各テンプレートに直接記述している場合と、functions.phpへ条件付きで出力するようなコードを追加している場合がありますのでどちらの方法で実装されたのかを確認ください。
これで検索エンジンクローラーからAMP対応ページを辿れなくなり、徐々にAMPキャッシュはなくなっていきますが、AMPパラメーターをURLに追加するとAMP対応のページは表示される状況になっています。もしも対応ページすら不要(完全停止)な場合には以下の措置も行ってください。
AMPページを完全に停止する
自力でAMP対応した場合にはテーマのfunctions.phpに、AMPパラメーターが付いたURLだったらテンプレートを切り替えなさいといったコードを追加したはずです(これはAMP対応させる際に参考にされた記事等により異なります)。
このコードを削除することでAMPパラメーター(例えばURLの末尾に「/amp=1」などを付けた場合)でもAMP対応の簡易ページは表示されなくなり、文字通り完全停止させることができます。
この状態では検索エンジンクローラーから
AMP対応解除後どうなるのか?
AMP対応を停止すると、検索エンジンのサーバーにキャッシュ(保存)されたデータは徐々に削除されていきます。そしてモバイルからの検索結果についても徐々に通常のURLへ遷移するようにリンクが書き変わっていきます。
懸念事項としては、
- キャッシュの削除と検索結果のリンク先の変更に時差が起こったとき
- ブックマークされているURLがキャッシュされたAMPページのとき
にきちんと元のページが表示されないのでは?ということですが、検索結果からタップしたりキャッシュURLへ直接アクセスした際にキャッシュが存在しなければ
のような画面が出て、元のページのURLをタップすればそのページへ移動されるという動作になります。
「ん?このサイト怪しい??」と思われてしまうかも・・・というところではありますが、検索結果の遷移先は徐々に戻っていきますのでしばらくの間我慢するほかありません。