私は超戦後生まれですから、学生時代に「歴史」の授業で習った以外に戦争のことはおろか原爆や敗戦のことなど何も知りません。
72年前の今日午前8時15分、広島に原爆が投下され、たくさんの被害者が出ました。72年ということは被害に遭われた方の中で当時子供だった方も今ではおじいちゃん・おばあちゃんになっています。時代の流れは早いものです。
今日の平和宣言では原爆投下直後の悲惨な様子や、それからの歩み、今後の願いなどが読み上げられました。
確かに原爆を投下された唯一の国ですから「原爆」というひどい兵器が使われた国としては被害者であることには間違いありません。でも、その原因を作ったのはまぎれもない日本という国に他ならないことも忘れてはいけないと思います。
日本はこうなる前に数々の侵略戦争をしかけ、同盟を組んで世界を自分たちのものにしようとしました。最初は攻勢だったものの同盟国が次々に撤退し、結局日本本土を攻められ、それでも降伏する意志がない(戦争を終結させない)ことから、原爆という非情な手段で戦意をゼロにされたのです。あくまでも私の浅い歴史の知識によるところですが、逆にこれがなかったら当時の日本政府は国民に嘘をつき続け、全滅していたかもしれません。
何度も書きますが、「原爆」という使ってはいけないものを投下されたことに関しては被害者です。でも侵略戦争でたくさんの人を犠牲にした加害者でもあるということも忘れてはいけないと思います。間違った情報を流すことで日本が強い国だと思いこませた政府も確かに悪いですが、それに結局同調したそれぞれの人にも罪はあると思います。
単なる被害者として平和と訴えかけるのと、かつて身の程を知らずに戦争を仕掛けた挙句に「原爆」というものの被害者になったとして平和を訴えかけるのとでは天と地の差があると思います。
原爆に関しては韓国との間に起きている「従軍慰安婦問題」で韓国の人々が思う感情と何ら変わりないのです。
そして今侵略戦争ではないにしろ、似た事例が北朝鮮で起きています。これも社会全体から見れば北朝鮮がミサイルを作ったり核実験を行ったりすることを非難するのは分かります。でも、非難するのなら「絶対に持たない」「持っているものをすべて捨てる」ことを双方の条件にしない限り、非難される側から見れば「何いってるの?」という受け止めもできると思います。
そのために経済的制裁をし、そこで窮地に立たされた国が取る行動は・・・・かつての日本と同じになってしまうような気がしてなりません。原爆や戦争で戦争をしたくない人、戦争とは関係ない人がたくさん犠牲になりました。これを繰り返さないためにも力を持って力を制することを、まずは力を持った国がやっていく必要があると思います。自分は持っていていつでも使えるのに相手が持とうとすると反対するというのはどうかと思います。
もちろんそんな簡単なことでないことは十分分かっています。でもこのままではずっとけん制し合っているだけで何十年、何百年経っても何も変わらないと思います。条約にある「核の保有を認められてる国」なんて表現はどうなんでしょうね?誰が認めたんでしょうね?きっと今そんな風に思っている国は決して北朝鮮だけではないと思います。
本当の平和はどんな形でいつ来るのか・・・