今回紹介する「MD5 Media Renamer」は便利なプラグインというよりは、メディア泥棒を防止するための一種のセキュリティプラグインと呼んだほうがいいでしょう。
WordPressのメディアへ画像やファイルをアップロードした際
- ファイル名=メディア内のファイル名、添付ファイル名になる
- ファイルのURL=ファイル名が含まれたURLになる
のはご存じかと思います。そしてアップロードしたファイルを配布したり販売したりする機会もあることでしょう。特に有料販売の場合には何をどうしても直ダウンロードできないように・・・とプラグインにの設定に頼ったりするかと思います。
でも・・・できてたはずの直リンクや直ダウンロードがもしもできてしまうような状況だったらどうでしょう??
メディアにアップロードする際のファイル名は後から判別しやすいようにファイル名を付けることがほとんどだと思います。ということはいくつかダウンロードすればその人の命名癖がわかってしまい、100%きちんと直対策ができていなければ類推されて知らぬ間にコンテンツを泥棒されてしまう危険性がないとは言えません。
「MD5 Media Renamer」はそうした癖を排除すべく、ファイルのアップロード時に、ファイルの名称(メディア一覧で見える名前)はそのまま(メディア一覧で見える名前)にしつつ、ファイル名・ファイルのURLを暗号にしてくれる便利なプラグインです。
※このプラグインは2020年6月13日現在、およそ7年前から更新されていませんが、後述する環境では問題なく動作しました
この紹介記事を最後に編集したときの環境・バージョンなど
プラグインは製作者によって日々更新されていくため、この紹介記事が最新バージョンのものであるとは限りません。参考までにこの記事の最終更新日時点におけるテスト環境、プラグインバージョン、プラグイン導入時の留意点などを記載しておきます。
プラグインを使用(試用)したテスト環境
- テストサーバー:カラフルボックス
- WordPressのバージョン:5.4.1
- PHPのバージョン:7.3.11
- テーマ:HABONE(オリジナルテーマ)
- プラグインのバージョン:本記事で紹介しているバージョン 1.5/最新バージョン 1.5
- 公式サイト(wordpress.org上):https://wordpress.org/plugins/md5-media-renamer/
- 公式サイト(作者サイト):
本記事を参考にWordPressサイトへプラグインの導入を検討される方へ
WordPressは古くから無料で配布されているサイト作成ツール(CMS)で、随時改良が加えられており、さまざまなバージョンが存在します。
さらにWordPressを動かすためのプログラムであるPHP、サイトのデータを保存しておくためのデータベースについても様々なバージョンがあります。
そしてWordPress本体同様にプラグインについてもさまざまなバージョンが存在します。
本記事を参考にプラグインの導入をお考えの方は、以下に留意の上でインストールするようにしてください。
- テスト環境での動作に基づいた紹介記事ですので、すべての環境で正常に動作するかどうかは不明です
※本記事の内容についてはページ内に記載しているプラグインバージョンのものになります。現在のバージョンと異なる場合、機能や日本語対応の状況などが異なる場合があります。
※また、テスト環境、テストしたプラグインバージョン等の表示が本文内にない場合、ページタイトル下にある最終更新日当時の情報となりますので、現在のバージョンでは全く違う機能となっているかも知れません。 - プラグインに無料版と有料版(Pro版)がある場合、特に記載がなければ無料版の情報のみを紹介しています
- このページでプラグインを使用する際に必要なショートコードやコードなどは、コピーして使用することができますが、環境によっては記号などが文字化けすることがあります。コピーしたのに動作しない場合は特に「”」「’」などの記号を入力し直してみてください。
- プラグイン本体の動作不具合や質問などは公式サイトのフォーラムなどで行ってください(ここでは質問にお答えすることはできません)
【MD5 Media Renamer】プラグインの設定画面や表示の日本語化と翻訳
【MD5 Media Renamer】プラグインは設定項目が少ないため翻訳の必要がありません。

【MD5 Media Renamer】プラグインのインストールと設定
インストール方法
インストールはプラグインの新規追加でプラグイン名を入力して検索してインストールするか、WordPressのプラグイン公式配布ページからダウンロード後、管理画面からアップロードインストールしてください(プラグインの公式ページは本ページ内記載のリンクをクリック、もしくは、WordPress公式サイトで検索してください)。
WordPressを使い始めて間もない方(初心者の方)は、より詳細なプラグインのインストール手順や、インストール時に起こる問題などへの対処方法をまとめた【WordPress】プラグインのインストール&追加方法とエラー対処の方法も併せてご覧ください。
※このプラグインをインストールして有効化すると、サイトのメールアドレス宛にサンキューメールが来ますが、有効化時のみなので無視して構いません。
基本的な設定方法や使い方
プラグインをインストールして有効化すれば設定なしで使用できます
どのようになるのかを簡単に画像で説明すると

同じ画像ですが、上が暗号化前(プラグインを停止させた状態)、下がプラグイン有効時のものになります。
一覧で見えるファイル名は暗号化されないので、管理に支障が出ることはないと思います。
自動暗号化が行われるファイルの種類
このプラグイン有効化時にアップロードされたファイル名・ファイルのURLが暗号化される拡張子は以下の通りです
**サポートされるファイル画像拡張子**
- .jpg
- .jpeg
- .png
- .gif
**サポートされているファイルドキュメントの拡張子**
- .doc
- .docx
- .ppt
- .pptx
- .pps
- .ppsx
- .odt
- .xls
- .xlsx
**サポートされるファイルオーディオ拡張子**
- .mp3
- .m4a
- .ogg
- .wav
**サポートされるファイルビデオ拡張子**
- .mp4
- .m4v
- .mov
- .wmv
- .avi
- .mpg
- .ogv
- .3gp
- .3g2
暗号化されるファイル拡張子を追加するときは
このプラグインでは上の拡張子のみが暗号化されるようになっており、よく使われる「.zip」形式のものは暗号化されません(これはプラグインやテーマをアップロードインストールする際に誤変換されないようにする措置だと思われます)。
zip形式のファイルもリネームされるようにするには以下のようなカスタマイズが必要です。
「プラグイン」→「プラグインエディタ」を開き、「MD5 Media Renamer」を選択します
113行目にある「)」の手前に
|| ($Exts == "zip")
[sc name=”code-copy-error” ]
を追加して保存します。
※必ず「)」の手前に挿入してください(条件を閉じるための「)」ですので挿入場所を誤るとエラーになります)
※アップロードでのプラグインの追加、テーマの追加時を行う場合は誤動作しないように、プラグインを一旦停止してください。このプラグインによるフォルダ名等のリネームが行われた場合、一見正常にインストールできたように見えても、動作しない場合があります。

