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いろいろな条件で本文内の一部コンテンツを閲覧制限できるプラグイン「Restricted Blocks」の設定と使い方

公開日:2022(令和4)年6月7日/最終更新日:

WordPressのプラグイン情報



【景品表示法に基づく表記】ページ内のコンテンツには、商品プロモーションが含まれています

WordPressには、投稿や固定ページ全体をパスワードで保護する機能が備わっています。

しかしながら、投稿の中の一部のコンテンツをパスワードその他で保護する機能は備わっておらず、例えば会員制サイトで、一部のコンテンツはだれでも閲覧可能にしたいという場合や、本文内の一部分をパスワードで保護したい場合には向いていません。

今回紹介する「Restricted Blocks」は、本文中の任意のブロックやグループ化したブロックに対して、閲覧制限をかけることができるようになる便利なプラグインです。

【Restricted Blocks】プラグインの用途や機能

  • パスワードによる閲覧制限
  • 訪問者のデバイス(閲覧する機器)による閲覧制限
  • 期間による閲覧制限
  • ユーザー権限による閲覧制限
  • IPアドレスによる閲覧制限

その他、Cookieやhttpヘッダーに基づく制限もありますが、使用することは少ないでしょう。

また、以下の機能などを備えています

  1. 1つの閲覧条件に対して複数の詳細制限条件を複合できる
  2. 複数の閲覧条件の設定ができる(いつくでも別のパスワードを作れるなど)
  3. 制限されている場所へ表示するフォームの文字列を任意のものへ変更できる

例えば2に関して補足すると

  • 投稿Aの中の一部ブロック閲覧用のパスワードには、このプラグインの「パスワード2」というパスワードで閲覧可能にする
  • 投稿Bの中の一部ブロック閲覧用のパスワードには、このプラグインの「パスワード2」というパスワードで閲覧可能にする
  • 投稿Aの中の一部ブロック「ブロックA」閲覧用パスワードには「パスワード1」を、「ブロックB」閲覧用パスワードには「パスワード2」を使用して閲覧可能にする
  • 投稿Aと投稿Bの一部ブロック閲覧用パスワードには、共通の「パスワード1」で制限する

など柔軟な使い方ができます。

テストした限りでは、制限のかかっているコンテンツはHTML上にも出力されないので、ソース上から内容を閲覧されたりする心配もなさそうです。

プラグインを停止・削除した場合、制限されていたコンテンツがエラーとなることはなく、すべて表示されるようになりますから、確認が必要です

本ページの作成にあたっては、パスワードによる制限のみをテストしています。

本ページを最後に編集したときの環境・バージョンなど

プラグインは製作者によって日々更新されていくため、この紹介記事が最新バージョンのものであるとは限りません。参考までに本記事の最終更新日時点におけるテスト環境、プラグインバージョン、プラグイン導入時の留意点などを記載しておきます。

プラグインを使用(試用)したテスト環境・公式ページなど

この紹介記事作成にあたって、試用(テスト)を行った環境、本記事で紹介するプラグインバージョン、現在配布されている最新バージョン、公式ページのリンク等は以下の通りです。

テストしたサーバー カラフルボックス
WordPressバージョン6.0
PHPバージョン7.4.27
テストしたテーマHABONE(本サイトでも使用しているオリジナルテーマ)
プラグインバージョン本記事で紹介するために試用したバージョン :1.10
公式サイトで配布されている最新バージョン :1.13
※バージョンが違うと、仕様が大きく変更となっている可能性があります
テストした日
※本記事の最終更新日であり、実際の試用日とは異なることがあります
公式サイトhttps://wordpress.org/plugins/restricted-blocks/
※wordpress.org上のページへのリンクです
作者サイトhttps://daext.com/doc/restricted-blocks-lite/
※プラグイン制作者の独自ページ(サイト)リンクです

本記事を参考にWordPressサイトへプラグインの導入を検討される方へ

WordPressは古くから無料で配布されているサイト作成ツール(CMS)で、随時改良が加えられており、さまざまなバージョンが存在します。

さらにWordPressを動かすためのプログラムであるPHP、サイトのデータを保存しておくためのデータベースについても様々なバージョンがあります。

そしてWordPress本体同様にプラグインについてもさまざまなバージョンが存在します。

本記事を参考にプラグインの導入をお考えの方は、以下に留意の上でインストールするようにしてください。

  • テスト環境での動作に基づいた紹介記事ですので、すべての環境で正常に動作するかどうかは不明です
    ※本記事の内容についてはページ内に記載しているプラグインバージョンのものになります。現在のバージョンと異なる場合、機能や日本語対応の状況などが異なる場合があります。
    ※また、テスト環境、テストしたプラグインバージョン等の表示が本文内にない場合、ページタイトル下にある最終更新日当時の情報となりますので、現在のバージョンでは全く違う機能となっているかも知れません。
  • プラグインに無料版と有料版(Pro版)がある場合、特に記載がなければ無料版の情報のみを紹介しています
  • このページでプラグインを使用する際に必要なショートコードやコードなどは、コピーして使用することができますが、環境によっては記号などが文字化けすることがあります。コピーしたのに動作しない場合は特に「”」「’」などの記号を入力し直してみてください。
  • プラグイン本体の動作不具合や質問などは公式サイトのフォーラムなどで行ってください(ここでは質問にお答えすることはできません)
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【Restricted Blocks】プラグインの設定画面や表示画面の日本語化と翻訳

【Restricted Blocks】プラグインは有効化すると日本語で使用できるようになっていますので、英語が分からない方でも安心して使えます

【Restricted Blocks】プラグインのインストールと設定方法

インストール方法

インストールはプラグインの新規追加でプラグイン名を入力して検索してインストールするか、WordPressのプラグイン公式配布ページからダウンロード後、管理画面からアップロードインストールしてください(プラグインの公式ページは本ページ内記載のリンクをクリック、もしくは、WordPress公式サイトで検索してください)。

WordPressを使い始めて間もない方(初心者の方)は、より詳細なプラグインのインストール手順や、インストール時に起こる問題などへの対処方法をまとめた【WordPress】プラグインのインストール&追加方法とエラー対処の方法も併せてご覧ください。

初期設定

Cookieの保存期間の調整

パスワードによる閲覧制限を用いる場合には、ブラウザに保存されるCookie情報を使って、有効期間が保持される(有効期間内であればパスワードなしで閲覧可能)ようになっています。

テストした際の初期値は「2147483647」秒(約185,542日)とほぼ無期限になっていますので、以下のようにして変更しておきましょう。

管理画面左メニューから「Restrictions」→「オプション」を選択します。

「高度な設定タグ」をクリックします。

Cookie の有効期限に入力されている数字を変更して「変更を保存」をクリックします。

ちなみに、一日は86400(60秒×60分×24時間)、一週間は604800です。

また、テストを行う際に毎回クリアされるようにしたい場合などでは0にします。

テストなどで、0にしても毎回入力にならない場合には、Google Chromeブラウザの拡張機能「Cookie Editor」などを使って「daextrebl-password-〇」を削除するとよいでしょう

制限されていることを表示するフォームの色設定

管理画面左メニューから「Restrictions」→「オプション」を選択し、スタイルタブ内で設定します。

使い方(例:パスワード保護の場合)

制限条件を作成した後、投稿や固定ページの編集画面で、ブロックやグループ化したブロックに対して制限の選択をするという流れになります。

一度作成した制限内容は複数の投稿や固定ページで使いまわすことができます

以下は、パスワード保護する場合の流れです。

1.制限条件の作成

管理画面左メニューから「Restrictions」をクリックします。

以下のような画面が表示されるので、「名前」と「説明」を入力します。

また、タイプを「パスワード」に変更します(画像赤枠部分)。

いろいろな条件で本文内の一部コンテンツを閲覧制限できるプラグイン「Restricted Blocks」の設定と使い方|Knowledge Base

パスワード欄を展開して、パスワードを設定します。

画面下の方にある「アクセス制限の追加」をクリックします。

2.ブロックに制限を設定する

通常の投稿や固定ページ編集画面で、制限を適用したいブロックやグループ化したブロックを選択します。

以下の画面のように右メニューに「Restrictions」という項目が追加されていますので、プルダウンから、先ほど設定した制限条件を選択します。

これだけで、そのブロック(またはグループ化したブロック)が保護されます。

以下がパスワード保護した場合の認証画面です。

いろいろな条件で本文内の一部コンテンツを閲覧制限できるプラグイン「Restricted Blocks」の設定と使い方|Knowledge Base

【Restricted Blocks】プラグインの便利な使い方・カスタマイズ方法など

このプラグインをより便利に使うカスタマイズ技、テストサイトで使用した結果や感想、WordPressのプラグイン公式配布ページには書かれていない情報、発見した不具合などを紹介します。

デザインを調整する

このプラグインはオプション画面で色などの設定ができるようになっていますが、個人的にこうなってたら..というところがありますので、紹介しておきます。

フォームを中央揃えにする

このプラグインのデフォルトでは未認証時の確認フォームが左寄りに表示されます。

フォームを中央へ表示させたい場合には、以下のスタイルコードをテーマのCSSまたはテーマカスタマイザーの追加CSSへ追記します。

.daextrebl-restricted-block-container {
    margin: 0 auto;
}

フォームを本文幅に合わせる

中央揃えではなく、フォームを本文幅いっぱいに表示されるようにするには、以下のスタイルコードをテーマのCSSまたはテーマカスタマイザーの追加CSSへ追記します。

.daextrebl-restricted-block-container {
    max-width: 100%!important;
}

また、このコードは既に出力されているスタイルコードを上書きしますので、テーマによっては効かない場合があります。

デザインが変わらない場合は、以下のコードをテーマのfunctions.phpへ追記することでより確実に適用されます。

function ha_daextrebl_restricted_block_css(){
echo '<style>
.daextrebl-restricted-block-container {
    max-width: 100%!important;
}
</style>';
}
add_action('wp_footer','ha_daextrebl_restricted_block_css');

フォームの文字フォントをテーマに合わせる

このプラグインでは、Google Fontを読み込んで表示させるようになっています。

外部のGoogle Fontファイルを読み込んで表示させることから、ページの表示速度に影響があったり、本文のフォントと違うことが気になる方は以下のようにして読み込みの停止とフォームの文字種をテーマと同一にします。

まずは以下のコードをテーマのfunctions.phpへ追加します。

function ha_daextrebl_restricted_block_disable_gfont(){
wp_dequeue_style('daextrebl-google-font');
}
add_action('wp_enqueue_scripts','ha_daextrebl_restricted_block_disable_gfont');

続いて、テーマのstyle.cssまたは、カスタマイザーの追加CSSへ以下を追加します。

.daextrebl-restricted-block-container, .daextrebl-restricted-block-container * {
    font-family: inherit!important;
}

このページの更新履歴

更新日更新内容
2022年 6月 7日本ページを公開しました
著:清水 由規, 著:清水 久美子, 著:鈴木 力哉, 著:西岡 由美, 読み手:星野 邦敏, 読み手:吉田 裕介
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