比較的簡単にStripe決済を使ったショップサイトが作れるプラグイン「Stripe Payments」
WordPressのサイトで商品を販売したり有料でダウンロードするようなコンテンツを作る場合、ほとんどの方がプラグインを使用すると思います。
物販サイトを作るなら「Woocommerce」、有料ダウンロードコンテンツを販売するなら「Easy Digital Downloads」というプラグインが有名でそうしたサイトを作ろうと思った方ならどなたでもご存知のプラグインだと思います。
また、購入を実際にしてもらう際に使う決済サービスとしては「Paypal」「Stripe」が有名で、ほとんどの物販販売系プラグインは前者の決済に標準で対応しています。
まずは予備知識としてWordPressと連携して決済を行う手段に関して少し触れておくと、「Paypal」と「Stripe」は似たような決済サービスなのですが決定的な違いがあります。それは「Paypal」は定額サービスを追加しないと「Paypal」ユーザー以外の人が決済できないことです。今やなんとかペイというのをご存知ない方はいないと思いますが、一般の方で「Paypal」をご存知の方は少ないのではないかと思います。せっかく決済システムをサイトに導入したのに他のサービスに登録しないと買ってもらえないのはちょっと残念ですし、定額サービス(2020年2月現在月額3,000円)を申し込んで維持するほど売れるのか?も心配です。
そこで代替案となるのが「Stripe」という決済サービス。こちらは標準で「Stripe」ユーザーでなくても決済ができるので、一般の方には向いていますし、何よりサイト管理者側(販売者側)も費用がかからないのが魅力です。「Stripe」は企業と個人事業主だけが使えるという情報も多数ありますが、実際には「個人事業主」と翻訳されていることから日本の法でいう「個人事業主」だけに限定されていると解釈しているだけで、「個人」でも登録・利用することができます。
※「Paypal」「Stripe」それぞれのサービスに関する詳細は公式ページ等をご覧ください
話を少し戻して、物販販売で有名な「Woocommerce」は最初に入っているのは「Paypal」との決済連携。無料で提供されている数々のサードパーティプラグインを追加することで「Stripe」決済と連携させることも可能です。が、実際に「Woocommerce」を軸に物販サイトを作っていくと・・・・設定はちょっと複雑ですし、いろいろなことをしようとするとすごい数のプラグイン数になってしまうのが難点だと個人的には思います。
そして、ダウンロードコンテンツ販売用プラグインである「Easy Digital Downloads」も同梱されている決済手段は「Paypal」、有料アドオン(2020年2月現在3,000円程度)を追加すれば「Stripe」との連携が可能になっています。
実は今回紹介するプラグインは、ダウンロードコンテンツを販売したいという知り合いの方からの要望を受け、最初は「Woocommerce」で作成を進め、これはちょっと・・で「Easy Digital Downloads」に、そして「Stripe」との連携には有料アドオンがいるのかぁ・・・というところでたまたまたどり着いたものです。
当初「Stripe Payments」というプラグイン名から、Woocommerceなどに「Stripe」決済を連携させるものかと想像しましたが、実は・・・今回紹介するように物販もダウンロード販売もできる優れものだったのです。
「Woocommerce」のようにいろいろな付随機能を追加することもできませんが、簡単な物販サイトとしては十分ですし、「Easy Digital Downloads」のように「Stripe」との連携に費用が発生することもありませんので、最初から「Stripe」決済を使ったショップサイトを作ろうとお考えの方には有用なプラグインだと思います。
【Stripe Payments】プラグインの用途や機能
- Stripe決済サービスとの連携
- 物販販売コンテンツの作成
- 有料ダウンロードコンテンツの作成
この紹介記事を最後に編集したときの環境・バージョンなど
プラグインは製作者によって日々更新されていくため、この紹介記事が最新バージョンのものであるとは限りません。参考までにこの記事の最終更新日時点におけるテスト環境、プラグインバージョン、プラグイン導入時の留意点などを記載しておきます。
プラグインを使用(試用)したテスト環境
本記事を参考にWordPressサイトへプラグインの導入を検討される方へ
WordPressは古くから無料で配布されているサイト作成ツール(CMS)で、随時改良が加えられており、さまざまなバージョンが存在します。さらにWordPressを動かすためのプログラムであるPHP、サイトのデータを保存しておくためのデータベースについても様々なバージョンがあります。そしてWordPress本体同様にプラグインについてもさまざまなバージョンが存在します。本記事を参考にプラグインの導入をお考えの方は、以下に留意の上でインストールするようにしてください。- テスト環境での動作に基づいた紹介記事ですので、すべての環境で正常に動作するかどうかは不明です
※本記事の内容についてはページ内に記載しているプラグインバージョンのものになります。現在のバージョンと異なる場合、機能などが異なる場合があります。
※また、ページによってはテスト環境、テストしたプラグインバージョン等の表示が本文内にない場合、ページタイトル下にある最終更新日当時の情報となりますので、現在のバージョンでは全く違う機能となっているかも知れません。 - プラグインに無料版と有料版(Pro版)がある場合、特に記載がなければ無料版の情報のみを紹介しています
- このページでプラグインを使用する際に必要なショートコードやコードなどは、コピーして使用することができますが、環境によっては記号などが文字化けすることがあります。コピーしたのに動作しない場合は特に「”」「’」などの記号を入力し直してみてください。
- プラグイン本体の動作不具合や質問などは公式サイトのフォーラムなどで行ってください(ここでは質問にお答えすることはできません)
【Stripe Payments】プラグインの設定画面や表示の日本語化と翻訳
当サイトで私が翻訳した【Stripe Payments】プラグインの日本語化ファイルを配布しています。翻訳ファイルについての詳しい説明は
をご覧ください。
※翻訳することで設定が容易になり、重要な項目の設定漏れも少なくなりますから日本語化をお勧めします。
【Stripe Payments】プラグインのインストールと設定
インストール方法
インストールはプラグインの新規追加でプラグイン名を入力して検索してインストールするか、ページ先頭の画像をクリックして表示されるWordPressのプラグイン公式配布ページがダウンロード後、管理画面からアップロードインストールしてください。
WordPressを使い始めて間もない方(初心者の方)は、より詳細なプラグインのインストール手順や、インストール時に起こる問題などへの対処方法をまとめた
も併せてご覧ください。
基本的な設定方法や使い方
設定は管理画面からStripe Payments→Settingで行いますが、先に
でひとまずユーザー登録を行い、テスト用のアクセスキーとシークレットキーを入手してから始めます。
※これを行うことでテスト決済ができるようになります。
テストとして稼働させるための最低限の設定はStripeとの連携を行うためのテストキーを入力して更新するだけです。
商品はStripe Payments→Productsで追加します。
※ダウンロード商品・通常の販売商品両方この画面で作成できます
商品登録後、ショートコードを通常の投稿や固定ページへ挿入することで機能します。
まずは連携と商品作成、ショートコードを挿入した記事を作成して、実際にどんな動きをするのかを確かめてください。
※テストで決済するときは
クレジットカード番号・・・5555 5555 5555 4444
期限・・・今日よりも先の年月を年-月で入力(例1222)
3桁のコード・・・111(なんでも構いません)
テストで決済ができたら、本番の商品などを作成します。
また、Stripeで「本番環境」の設定を行い、本番用のキーを入手して設定画面へ入力します。
最終的には設定画面の「Live Mode」というチェック項目にチェックを入れることで実際に決済されるようになります
その他細かい設定や使い方については日本語化ファイルを適用すれば分かるようになりますから英語が苦手という方はぜひ適用ください
最初の決済が行われると・・・
Stripeは本番環境にするためのフォーム入力が完了するとすぐに本番環境が使えるようになりますが、個人で利用する場合、最初の決済が起きた際に個人認証(免許証を画像で提出する等)が必要になりますから、最初は少額の商品を用意してご自身で購入され、個人認証を済ませておけば安心して運用できます。
テストで発見した不具合等
バージョン2.0.43を実際にインストールして支払いをテストモードにして動作させてみたところ、
- 設定画面で変更した設定は過去のプロダクト(商品)には反映されない
- 一度公開したプロダクトの編集が反映されない
という現象が発生しました。これがプラグインの仕様なのかバグなのかは不明ですが、実際に販売するプロダクトを作成する前に設定を完璧にされることをおすすめします。
【Stripe Payments】プラグインの便利な使い方・カスタマイズ方法など
より便利に使うカスタマイズ技やテストサイトで使用した結果や感想、WordPressのプラグイン公式配布ページには書かれていない事柄などを紹介します。
ファイル名(スラグ)の暗号化を行う
このプラグインを使えばWoocommerceで複雑怪奇な?設定をしなくても、有名なダウンロード販売用プラグインに有料アドオンを追加しなくても簡単にStripe決済を使ったダウンロードコンテンツ販売ができます。
が、1つ大きな問題が・・・それは、メディアにアップロードしたファイル名がダウンロードリンクにそのまま使われてしまうこと。メディア定番の「https://〇〇/wp-content/uploads/〇〇」というリンク先が丸見えなんです。そうなると、ファイル名を類推されていつの間にか別のファイルもいただき~~♪♪なんてことにもなりかねません。
かといっていちいち類推されないようにするのも面倒だし・・・。
そんな方のために、このプラグインの有料アドオンにダウンロードするファイルの暗号化、ダウンロードできる期間の設定、ダウンロード回数の制限を行うものがあります。まあこれを使えばセキュリティ強化は大丈夫でしょう。
でもやっぱり費用はかけたくない!!そんな方のためのカスタマイズ方法を1つ紹介します。
それは有料アドオンの機能の1つ、ダウンロードするファイルの暗号化を行う方法です。
とはいえ、これは私が作成したコードではありません(笑)。費用をかけずに何とかセキュリティアップできないかなぁといろいろ検索して見つけたものになります。参考にさせていただいたのは
のコード。仕組みや詳細については上記のリンク先ページを参照ください。
で、具体的にどうするのかというと、テーマのfunctions.phpへ以下のコードを追加するだけ。
/****** アップロードファイルの暗号化 ******/
function ha_rename_file_md5($fileName) {
$i = strrpos($fileName, ‘.’);
if ($i) $Exts = ‘.’.substr($fileName, $i + 1);
else $Exts = ”;
$fileName = md5(time().$fileName).$Exts;
return strtolower($fileName);
}
add_filter(‘sanitize_file_name’, ‘ha_rename_file_md5’, 10);
【注意】コードをコピーして使用する前に必ずお読みください
この記事内にコードが記載されている場合、コードはそのままコピー(いわゆるコピペ)してお使いいただいても構いませんが、以下の件にご留意ください。
使用については自己責任でお願いします
コードの確認は私の管理するサイト、またはテスト環境で問題が起こらなかったものですので、お使いの環境での動作等を保証するものではありません。
万が一このコードを使用してサイトに重篤なトラブルが生じても当サイト、当サイト管理者は一切責任を負いません
コードの変換エラーなどにより動作しない場合、更新エラーが出る場合があります
コードをそのままコピーしても問題なく使えるよう文字列変換を行った上で掲載しておりますが、希に変換できていない場合があり、コードエラーとなることがあります
その場合には以下の方法で修正を行ってみてください
- コードの中に全角の記号が入っていませんか? 半角にすることで解消できます
- コードの中に全角の空白(スペース)がありませんか? 半角にすることで解決できます
- コードは合っているはずなのに更新できないときは 特にエラーの出た行内に日本語での文字列が入っている場合には全角での文字列があるということでエラーになる場合があり、WordPressのエディタチェックではこれを「'」や「)」など閉じ子のエラーとして認識され更新できないことがあります。エラーとして返される行の先頭に空白がある場合には空白をなくすことできちんと認識され更新されるようになることが多いです。
- 「何かが間違っています...」と表示され、更新できないときは このエラーは本当に何がエラーなのかをWordPressのチェックが判断できない場合に発生します。解決策としてはその画面を開き直すことなのですが、その際希に元のコードがすべて削除されてしまう場合がありますので、今表示されているコードを一旦どこかへコピーしてからページの再読み込みをするようにしてやり直します。
※このエラーは不明なエラーなので予期せぬ動きをする可能性がありますので特に慎重な対処が必要です
コードを転載する場合には
ご自身のサイトで当ページで紹介しているコードを転載される場合には当ページへのリンクを入れていただきますようお願いいたします
・・・って関数名変えただけで参考記事のコードのままです。何をするコードかは
をご覧ください。
これでアップロードしたファイルが暗号化され、類推されにくいURLになります。
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