WordPressを最初に使うときに一番疑問に思うのが「投稿」と「固定ページ」の違い。この疑問はしばらく使った後でも払拭できず、しかも知れば知る程不明になっていく事柄でもあります。
表示できる内容も、表現できることもさほど変わらないのに何で2つあるの?の疑問について、サイトをいくつか作った経験から違いについて紹介します。いろいろなサイトで紹介されている
- 投稿は時系列で管理されている「ブログのようなもの」
- 固定ページは独立したページ
といったベタなものではなく、実用的にどうなのか、SEOとしてどうなのかについて触れたいと思います。
固定ページは独立している故投稿のような恩恵を受けられない
投稿には、アメブロやseesaaなどの有名ブログのように、
- 検索エンジンに対して「投稿を追加しましたよ~」とか「投稿を更新しましたよ~」などの通知ができる「ping送信」機能
- 他のブログやサイト、登録したユーザーに配信できるRSS機能
があることで、検索エンジンからの巡回を促進したり、このサイトの情報を常に見たいという方に情報発信できたりといった機能が備わっています。
一方、固定ページにはこの機能がなく、一般的に言うHTMLで作られたサイトの1ページのような扱いになります。したがって何も情報発信をしなければいつまでも独立した(言い方を変えれば孤立した)ページになってしまい、メニューに表示したりして露出を増やす必要があります。また、検索エンジンに対しても何もアクションしませんから、次の巡回時に運よく巡回してインデックスされれば検索ヒットされる可能性もありますが、投稿のように即効性ではありません。
ではなぜ固定ページを使うのか?
固定ページには実際にこれ!と言って有効な活用方法はありません。一部では時系列でないためサイトの管理がしやすいという観点もあろうかと思いますが、HTMLで作るサイトの代わりにサイト作成ツールとしてWordPressを使う場合を除けば、固定ページはトップページをブログではないものにするために使う程度なので特に必要性を感じることはないと思います。
また、特徴としてテンプレートを作っておいて切替ができるのですが、これもまた、プラグインを使用したりテーマの編集を行えば別に固定ページではなく投稿でも実現できてしまいます。
逆に固定ページを投稿のようにカテゴリー分けしたり、タグを付けたり、RSS送信したり、更新pingを飛ばしたり・・・といったことも少しWordPressが使える方なら簡単に実装出来てしまう訳ですからますます必要性に疑問を感じます。
つまり、個人使用する際は
トップページや投稿一覧をオリジナルにしたいという場合でなければ特に必要ない
というのが結論です。
これは、WordPressのデータベースの中でも同様のことが言える訳で、「wp-post」という1つのテーブルの中に投稿も固定ページも格納され、このテーブルの中にあるポストタイプというところで区別しているだけですから、本当に大差がないということが分かります。
個人ユースでの固定ページの使い方
当サイトでも固定ページを投稿のように使う方法や投稿を固定ページのように使う方法についてはいくつか紹介していますが、
固定ページは投稿の中に埋もれないようにする時に使う
のが妥当な使い方です。
そして、前述したように、固定ページにはアクセスを呼ぶ要素が少ないですから、
いろいろな投稿から内部リンクできるものを固定ページにする
ようにして、空港でいうところの「ハブ」として使うのが一番効果的です。
そして、WordPressの機能を全く逆から考えて、
- 全部の内容を固定ページで作る
- 1の内容を紹介する投稿を作る
というのが本来の使い方なのかもしれません。
WordPressを始めるとどうしても「投稿」を増やすことから始まって、ある日突然「あの記事どこだっけ?」となったときに固定ページの存在に気づくという順番になってしまいますから、最初からHTMLサイトにブログが加わったものとして使うのです。この方法にすると単純に投稿で1記事作るよりも
- 内容が満載の固定ページ
- 固定ページを紹介する投稿
という2つのコンテンツが同時にでき、かつ、内部的なリンクも増えてSEO効果アップにもつながると思います。もちろん今からでも
などのプラグインを使えば投稿と固定ページを入れ替える(ポストタイプを変更する)ことができますので決して作り直したりする必要はありません。
ポストタイプを変更した際に注意したいのは、今までのページにアクセスしてきちんと表示されるのかの確認が必要だということ。WordPressではどこかからアクセスされた際にIDをマッチさせてきちんと表示させる機能(いわゆるリダイレクト)が備わっていますから、大抵の場合は問題が生じないのですが、ポストタイプ変更で今までのURLではアクセスできなくなってしまった時には
プラグインを使ってリダイレクトさせるようにしましょう