WordPressを使って会員制サイトを作成した際には、いろいろな操作をフロントエンド(訪問者が閲覧する側の画面)で行うことが多いと思います。
「Ultimate Member」などのプラグインを使って、ひとまず会員制サイトにはできた。プロフィールも編集できるようにしたし・・・で次に考えられるのが、「ユーザー同士でメッセージのやり取りができないか」という要件。
これを簡単に実装できるのが今回紹介する「Front End PM」です。恐らくこの機能を単独プラグインとして提供しているのはこれだけでしょう。
【Front End PM】プラグインの用途や機能
- ユーザー同士でメッセージのやり取りができる
- ユーザー一覧や届いたメッセージから、迷惑ユーザーなどをブロックできる
- 管理者からユーザー権限グループへ一斉メッセージを送れる(お知らせ機能)
- メッセージが来た時にメールで通知する機能
- メッセージが送られたときの状態を設定できる(公開/承認待ち)
- メッセージへファイルの添付ができる
- 各ユーザーが保存できるメッセージの数を限定できる
といった基本的なプライベートメッセージシステムが構築できます。
本ページを最後に編集したときの環境・バージョンなど
プラグインは製作者によって日々更新されていくため、この紹介記事が最新バージョンのものであるとは限りません。参考までにこの記事の最終更新日時点におけるテスト環境、プラグインバージョン、プラグイン導入時の留意点などを記載しておきます。
プラグインを使用(試用)したテスト環境
この紹介記事作成にあたって、試用(テスト)を行った環境と当時のプラグインバージョンは以下の通りです
- テストサーバー:カラフルボックス
- WordPressのバージョン:5.6.2
- PHPのバージョン:7.4.6
- テーマ:HABONE(オリジナルテーマ)
- プラグインのバージョン:本記事で紹介しているバージョン11.3.1/最新バージョン 11.4.3
- 公式サイト(wordpress.org上):https://wordpress.org/plugins/front-end-pm/
- 公式サイト(作者サイト):
本記事を参考にWordPressサイトへプラグインの導入を検討される方へ
WordPressは古くから無料で配布されているサイト作成ツール(CMS)で、随時改良が加えられており、さまざまなバージョンが存在します。
さらにWordPressを動かすためのプログラムであるPHP、サイトのデータを保存しておくためのデータベースについても様々なバージョンがあります。
そしてWordPress本体同様にプラグインについてもさまざまなバージョンが存在します。
本記事を参考にプラグインの導入をお考えの方は、以下に留意の上でインストールするようにしてください。
- テスト環境での動作に基づいた紹介記事ですので、すべての環境で正常に動作するかどうかは不明です
※本記事の内容についてはページ内に記載しているプラグインバージョンのものになります。現在のバージョンと異なる場合、機能や日本語対応の状況などが異なる場合があります。
※また、テスト環境、テストしたプラグインバージョン等の表示が本文内にない場合、ページタイトル下にある最終更新日当時の情報となりますので、現在のバージョンでは全く違う機能となっているかも知れません。 - プラグインに無料版と有料版(Pro版)がある場合、特に記載がなければ無料版の情報のみを紹介しています
- このページでプラグインを使用する際に必要なショートコードやコードなどは、コピーして使用することができますが、環境によっては記号などが文字化けすることがあります。コピーしたのに動作しない場合は特に「”」「’」などの記号を入力し直してみてください。
- プラグイン本体の動作不具合や質問などは公式サイトのフォーラムなどで行ってください(ここでは質問にお答えすることはできません)
【Front End PM】プラグインの設定画面や表示画面の日本語化と翻訳
当サイトで私が翻訳した【Front End PM】プラグインの日本語化ファイルを提供しています。翻訳ファイルについての詳しい説明は以下のページをご覧ください。
「未翻訳の部分の日本語化」「設定や使用に不都合な部分(直訳すぎて理解しにくい部分)の再翻訳」を行ったものを上記ページで配布しています。
翻訳ファイルには後述する「Front End PM – Ultimate Member Integration」(Ultimate Memberプラグインとの統合をするプラグイン)の翻訳ファイルをサービスとして提供しています。
【Front End PM】プラグインのインストールと設定方法
インストール方法
インストールはプラグインの新規追加でプラグイン名を入力して検索してインストールするか、WordPressのプラグイン公式配布ページからダウンロード後、管理画面からアップロードインストールしてください(プラグインの公式ページは本ページ内記載のリンクをクリック、もしくは、WordPress公式サイトで検索してください)。
WordPressを使い始めて間もない方(初心者の方)は、より詳細なプラグインのインストール手順や、インストール時に起こる問題などへの対処方法をまとめた【WordPress】プラグインのインストール&追加方法とエラー対処の方法も併せてご覧ください。
基本的な設定方法と使用方法
バージョン11.3.1ではインストールした状態で、ある程度日本語化されていますので、設定に困ることはないでしょう。
設定後は実際に複数のユーザーを作って、十分に動作テストをされることをおすすめします。
【Front End PM】プラグインの便利な使い方・カスタマイズ方法など
このプラグインをより便利に使うカスタマイズ技、テストサイトで使用した結果や感想、WordPressのプラグイン公式配布ページには書かれていない情報、発見した不具合などを紹介します。
「Ultimate Member」プラグインと併用するときは
会員制サイトを作るときに重宝する「Ultimate Member」のプロフィールメニュー、アカウント画面へ「Front End PM」のメニューや情報を表示させるには
Front End PM – Ultimate Member Integration
というプラグインを使うことで簡単に統合ができます。
「Front End PM – Ultimate Member Integration」は長期間更新が行われていないものの、このページの上の方で記載している環境ではきちんと動作しました。しかしながら、環境によっては動作しなかったり、将来動作しなくなる可能性がありますので使用に際してはご注意ください。
投稿の作者などへ簡単にメッセージを送れるようにするには
会員制サイトなどで、フロントエンドから記事を投稿してもらうという機能を有するサイトで、その記事の作者へメッセージを送らせるようにしたいという機会もあると思います。
このプラグインでは、通常メッセージを新規作成した時に、宛先を指定する必要があり、上記のようにして使う場合には
- 記事(投稿)を読む
- 作者を記憶(記録する)
- メッセージを作成し、宛先に2を指定する
という作業が必要となり、ユーザーにとっては実用性に欠ける部分があります。
これを解消する方法として
<a href="<?php echo fep_query_url('newmessage', array('to' => get_the_author_meta( 'user_nicename') ) ); ?>">メッセージを送る</a>
を投稿テンプレート内(通常の投稿であればテーマのsingle.php内)のコンテンツ下などへ追記することで、「メッセージを送る」をクリックするだけでメッセージ作成画面が開き、宛先が自動で指定されるようになります。
上記コードにはphpというプログラム言語を使って作者情報を呼び出しており、投稿編集画面などへ挿入しても動作しませんので、必ずテーマテンプレート内で使用してください。
このページの更新履歴
更新日 | 更新内容 |
---|---|
2016年 6月22日 | ユーザー間でのメッセージのやりとりができるプラグイン「Front End PM」の紹介記事を公開しました |
2019年 1月19日 | バージョン10.1.5に対応する紹介記事へ編集しました |
2021年 3月 8日 | バージョン11.3.1への対応記事へ編集しました |