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SMTPを使ったメール送信を分割(予約)できるプラグイン「SMTP Mailing Queue」

公開日:2018(平成30)年2月15日/最終更新日:

WordPressのプラグイン情報



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初めてWordPressを使った方は、ユーザー登録やコメントの通知などが何も設定していないのに管理者などへ送信されるのは何で?と思う方も多いと思います。

WordPressから送信される電子メールはWp_mailやphp_mail(簡単に言うとWordPressのメール送信機能)を使って送信されるため、何も設定していなくても基本的なメール送信機能は備わっています。

ただこのメール送信機能は簡易的な機能であり、メールマガジンの送信など大量のメール送信ではエラーが出ることがありますし、送信元のメールアドレスとメールサーバーの認証情報が違うことからスパムとして扱われてエラーとなることもあります。

これをSMTPという通常のメールサーバー認証に置き換えて使って送信することでエラーはある程度回避できるものの、レンタルサーバーのメール機能によってはメールの乗っ取りを防ぐ、サーバーの負荷を軽減するなどの目的から一定時間に送信できるメールの数を制限しているところもあります。

プラグインの追加で「SMTP」と検索すると実にたくさんのプラグインがヒットしますが、ほとんどがSMTPへの置き換えを行うだけで送信制限に対する機能は備わっていません。

【SMTP Mailing Queue】はWordPressのメール送信機能をSMTPに置き換えると同時に大量にメール送信する場合にはメール数と時間を設定して「予約送信」できる機能を持つプラグインです。

SMTP化のプラグインをいろいろと探ってみましたが、おそらくメールキュー(予約)が使えるのはこのプラグインだけだと思われます。

【SMTP Mailing Queue】プラグインの基本的な機能・できること

  1. 大量のメールを分割して送信
  2. メールの宛先の分割を「単位時間」と「同時メール数」でコントロールできる
  3. 予約に切り替えるメールの送信数を設定できる

すべてのメールが予約になってしまうと、例えばユーザー登録などの通知に関しても「メールが届かない」といった不都合が発生してしまいます。【SMTP Mailing Queue】はそれに備え、設定した宛先の数を超えるメールだけを予約に、そうでないものはすぐに送信するという動作を設定できるところが秀逸だと思います(上の3の機能)。

本記事を参考にWordPressサイトへプラグインの導入を検討される方へ

WordPressは古くから無料で配布されているサイト作成ツール(CMS)で、随時改良が加えられており、さまざまなバージョンが存在します。

さらにWordPressを動かすためのプログラムであるPHP、サイトのデータを保存しておくためのデータベースについても様々なバージョンがあります。

そしてWordPress本体同様にプラグインについてもさまざまなバージョンが存在します。

本記事を参考にプラグインの導入をお考えの方は、以下に留意の上でインストールするようにしてください。

  • テスト環境での動作に基づいた紹介記事ですので、すべての環境で正常に動作するかどうかは不明です
    ※本記事の内容についてはページ内に記載しているプラグインバージョンのものになります。現在のバージョンと異なる場合、機能や日本語対応の状況などが異なる場合があります。
    ※また、テスト環境、テストしたプラグインバージョン等の表示が本文内にない場合、ページタイトル下にある最終更新日当時の情報となりますので、現在のバージョンでは全く違う機能となっているかも知れません。
  • プラグインに無料版と有料版(Pro版)がある場合、特に記載がなければ無料版の情報のみを紹介しています
  • このページでプラグインを使用する際に必要なショートコードやコードなどは、コピーして使用することができますが、環境によっては記号などが文字化けすることがあります。コピーしたのに動作しない場合は特に「”」「’」などの記号を入力し直してみてください。
  • プラグイン本体の動作不具合や質問などは公式サイトのフォーラムなどで行ってください(ここでは質問にお答えすることはできません)

【SMTP Mailing Queue】プラグインの設定画面や表示の日本語化と翻訳

当サイトで私が翻訳した【SMTP Mailing Queue】プラグインの日本語化ファイルを提供しています。

翻訳ファイルは

からダウンロードできます(ダウンロードの方法や日本語の適用方法なども解説しています)

翻訳することで設定が容易になり、重要な項目の設定漏れも少なくなりますから日本語化をお勧めします。

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【SMTP Mailing Queue】プラグインのインストールと設定

インストール方法

インストールはプラグインの新規追加でプラグイン名を入力して検索してインストールするか、WordPressのプラグイン公式配布ページからダウンロード後、管理画面からアップロードインストールしてください(プラグインの公式ページは本ページ内記載のリンクをクリック、もしくは、WordPress公式サイトで検索してください)。

WordPressを使い始めて間もない方(初心者の方)は、より詳細なプラグインのインストール手順や、インストール時に起こる問題などへの対処方法をまとめた【WordPress】プラグインのインストール&追加方法とエラー対処の方法も併せてご覧ください。

【SMTP Mailing Queue】プラグインの基本的な使い方

日本語化してしまえば設定は簡単です。設定はダッシュボードから「設定」→「SMTP Mailing Queue」で行います。

SMTPの詳細項目の設定はサイトのメールアドレスに対するものにしないと失敗しますので注意が必要です。

メールの送信予約のコントロールは「詳細設定タブ」をクリックして行います

内容は画面の下から見ていく方がわかりやすく、一番下の「予約送信の最小値」以上の宛先へのメールの場合に「wp_cronの間隔」で「1回あたりの送信予約」に設定した数のメールが配信されるようになります。デフォルトで「予約送信の最小値」は「1」になっているのでサイトから配信されるすべてのメールが予約扱いになります。

※会員制のサイトでは「予約送信の最小値」を2以上に設定しないとユーザー登録時に送信されるメールが届かない(正確にはすごく遅れて届く)という不都合が発生します。

「ツール」タブでは送信テスト、予約の状況、エラー結果が表示できます。十分にテストしてから導入した方がいいと思います。

プラグインのテスト環境&個人的評価

最後に【SMTP Mailing Queue】を動作確認した際の環境と個人的な評価を書いておきます。導入の検討や参考になれば幸いです。

テストした環境

  • テストサーバー:カラフルボックス ColorfulBox
  • WordPressのバージョン:4.9.0
  • PHPのバージョン:7.0
  • テーマ:Simplicity2 バージョン2.3.0g
  • プラグインのバージョン:本記事で紹介しているバージョン 1.1.0/最新バージョン 公式サイトで “smtp-mailing-queue” は配布されていません
  • 公式サイト(wordpress.org上):https://wordpress.org/plugins/smtp-mailing-queue/
  • 公式サイト(作者サイト):

個人的な評価・感想ほか

  1. 設定のしやすさ:★★★★★
  2. 使いやすさ:★★★★★
  3. おすすめ度:★★★☆☆

他にはない機能を備えたプラグインですが長期間更新されていないところが少し気になります

著:清水 由規, 著:清水 久美子, 著:鈴木 力哉, 著:西岡 由美, 読み手:星野 邦敏, 読み手:吉田 裕介
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