Yahoo知恵袋など多くの方が投稿するサイトでよく見かける「違反通報」機能。投稿された内容がサイトの趣旨に反していたり、個人の誹謗中傷が書かれていたり、全く信ぴょう性のない確度の低い情報だったりしたときにサイト管理者へ通告する機能ですね。
WordPressで複数のユーザーが投稿するタイプのサイトを作っていたり、記事数が多くなってくると最初はできていたチェックもだんだんできなくなってきて無法地帯になってしまうことも。
そんなときありがたいのがこの「違反報告」の機能。実際に閲覧した方から通報してもらうことで「第三者の目」のチェックが入り、サイトのモラルを維持することができるようになります。もちろんすべての投稿に対して意見をもらえるわけでもありませんし、中には違反通報自体が誹謗中傷だったりということもあるかもしれませんが、それはそれで参考になるかもしれませんね。
WordPressにはもともとコメント機能があるからそこから・・・と思うかも知れませんが、コメントの多いサイトだったり、コメント機能をそのまま掲示板のように使用しているサイトでは「違反通報」と混ざってしまうこともあります。
また、掲示板はモデレート(認証)すると一般に公開されますから、何の気なしに「承認」してしまえば違反通報自体が丸裸?になってしまうこともあります。
「Report Content」はコメントや投稿などとは全く別の投稿タイプを使って「表に決して表示されない通報」をしてもらうことができるようになるプラグインです。
また、違反通報だけでなく、表示される文言を変えれば意見や要望を募集する際にも使えますから利用用途は結構広いと思います。
コメントのように自由に本文を書いてもらうのではなく、あらかじめ通報内容を選択肢で表示しつつ自由に文章を書くスタイルなので通報内容の理解がしやすいのもおすすめポイントです。
ちなみにフォームはこんな感じ(上のボタンをクリックするとフォームが出てきます)

【Report Content】プラグインの基本的な機能・できること
- 投稿や固定ページへ「違反通報」機能を追加する
- 表示は「投稿」「固定ページ」「すべて」、任意のコンテンツから選択・設定可能
- ログインユーザーからのみ受け付け/すべての人から受付の選択ができる
- 通報内容は公開されず、閲覧も「サイト管理者」「作成者」「管理者と作成者」のみに限定できる
- 上の条件で投稿編集画面へ通報内容がウィジェット表示できる
- 違反通報があったときに「サイト管理者」「作成者」「管理者と作成者」へメール通知できる
本記事を参考にWordPressサイトへプラグインの導入を検討される方へ
WordPressは古くから無料で配布されているサイト作成ツール(CMS)で、随時改良が加えられており、さまざまなバージョンが存在します。
さらにWordPressを動かすためのプログラムであるPHP、サイトのデータを保存しておくためのデータベースについても様々なバージョンがあります。
そしてWordPress本体同様にプラグインについてもさまざまなバージョンが存在します。
本記事を参考にプラグインの導入をお考えの方は、以下に留意の上でインストールするようにしてください。
- テスト環境での動作に基づいた紹介記事ですので、すべての環境で正常に動作するかどうかは不明です
※本記事の内容についてはページ内に記載しているプラグインバージョンのものになります。現在のバージョンと異なる場合、機能や日本語対応の状況などが異なる場合があります。
※また、テスト環境、テストしたプラグインバージョン等の表示が本文内にない場合、ページタイトル下にある最終更新日当時の情報となりますので、現在のバージョンでは全く違う機能となっているかも知れません。 - プラグインに無料版と有料版(Pro版)がある場合、特に記載がなければ無料版の情報のみを紹介しています
- このページでプラグインを使用する際に必要なショートコードやコードなどは、コピーして使用することができますが、環境によっては記号などが文字化けすることがあります。コピーしたのに動作しない場合は特に「”」「’」などの記号を入力し直してみてください。
- プラグイン本体の動作不具合や質問などは公式サイトのフォーラムなどで行ってください(ここでは質問にお答えすることはできません)
【Report Content】プラグインの設定画面や表示の日本語化と翻訳
【Report Content】プラグインは言語の変更に未対応ですので表示のまま設定することになります
個人的には面白いプラグインだと思ったのですが、フロントエンド(閲覧画面)に表示される文字列も英語になってしまいますから日本語で使えないのは残念。
・・・ということで、いいか悪いかは置いといて、日本語に変換したものを用意しました。プラグインを更新すると英語に戻ってしまいますがよかったらどうぞ
こちらをクリックしてダウンロードしてください
※私自身は「違反通報」というよりは「非公開の意見を求める」目的で使ってみようと思ったので「ご意見・ご要望をお寄せください」という感じの翻訳にしていますのでご了承ください。
フロントエンドのフォームに表示される文字列はプラグインの中の「report-form.php」を開いて変更できます。英語のプログラムの中に日本語が入っていますから、実際のフォームを表示しながら編集すれば問題なく変更できると思いますのでチャレンジしてみてくださいね。
現在インストール済みの【Report Content】を日本語化したい場合は、一旦プラグインの停止と削除を行った上で↑からダウンロードしたファイルをアップロードインストールしてください。
もしも変更に失敗して管理画面が表示されなくなったりしたら、設定と使い方で紹介している【WordPress】プラグインのインストール&追加方法とエラー対処の方法を参考に復旧させてください。
改変・再配布を行うのはどうかと思いましたが、バージョンアップで言語変更対応になってほしいという願いをこめて・・・

【Report Content】プラグインのインストールと設定
インストール方法
インストールはプラグインの新規追加でプラグイン名を入力して検索してインストールするか、WordPressのプラグイン公式配布ページからダウンロード後、管理画面からアップロードインストールしてください(プラグインの公式ページは本ページ内記載のリンクをクリック、もしくは、WordPress公式サイトで検索してください)。
WordPressを使い始めて間もない方(初心者の方)は、より詳細なプラグインのインストール手順や、インストール時に起こる問題などへの対処方法をまとめた【WordPress】プラグインのインストール&追加方法とエラー対処の方法も併せてご覧ください。
日本語化したファイルでインストールした前提での説明になります
全体の設定はダッシュボードの「Report Content」→「Setting」から行います
設定項目は
- 表示する項目/「選択肢」「名前」「メールアドレス」「自由入力欄」から必要なものを選択します
- 必須入力にする項目/「選択肢」「名前」「メールアドレス」「自由入力欄」から必要なものを選択します
- 選択肢/通報の内容をあらかじめ選択できるように設定できます
- ボタンのテキスト/フォームを表示するボタンの文字列を設定します
- 送信ボタンのテキスト/フォーム入力後の送信ボタンの文字列を設定します
- 色合い/フォームとボタンの色合いを設定します
- フォームの挿入方法/フォームを自動で挿入するか、テーマの編集で任意の場所に設置するかを選択します
- フォームの位置/自動挿入の場合「本文の前」か「本文の後ろ」を選択します
- フォームを表示する投稿タイプ/「投稿」「固定ページ」「投稿と固定ページ」「すべてのコンテンツ」から選択します。「すべてのコンテンツ」にするとカスタム投稿タイプも含まれます
- その他通知メールやレポート閲覧権限などの設定
※「登録ユーザーのみ」が使えるようにした場合(一般の閲覧者には非表示にする場合)、テスト環境ではその下のコンテンツと重複(重なったり、下のコンテンツと連結してしまってデザインが崩れる)して表示される現象が発生しました。ログアウトしてサイト閲覧しないと確認できない現象なので、設置したら一度ログアウトして一般の閲覧者としてサイトを確認するようにしてください。
【Report Content】プラグインの基本的な使い方
通報があるとメールで通知する設定を行っていれば通知が来ます。
レポートはダッシュボードの「Report Content」から確認できます。レポートから投稿を閲覧することもできます。
【Report Content】プラグインの便利な使い方・カスタマイズ方法など
より便利に使うカスタマイズ技やテストサイトで使用した結果や感想、WordPressのプラグイン公式配布ページには書かれていない事柄などを紹介します。
完全オリジナルの「通報機能」を実装するアイディア
ちょっと書きましたが、こういうプラグインのほとんどはフロントエンド投稿機能とカスタム投稿タイプを使ったものがほとんどです。つまりこの2つの機能の使い方が分かっていれば完全オリジナルの通報機能が実装できるようになります。
使用するプラグインは
の2つ。前者はカスタム投稿タイプを作るためのプラグイン、後者はフロントエンド投稿を行うためのプラグインです。詳細な作り方は割愛しますが、これらを使うことでオリジナルの通報機能を実装できます。
ただ、【Report Content】のように投稿編集画面へ紐づいた通報を表示する機能はありませんから、テンプレートに通報したい投稿のIDやURLが自動挿入されるようにする必要はあるでしょう
特定の投稿タイプのみに表示する方法
このプラグインを使って「通報機能」を表示するコンテンツの選択肢は
- 投稿のみ
- 投稿と固定ページ
- すべての投稿タイプ
になっています。
サイトの作り方によっては特定のカスタム投稿タイプだけで表示したい場合があると思いますのでカスタマイズ方法を紹介します。なお、ソースそのものをカスタマイズするのでプラグインをアップデートしてしまうと元に戻りますから注意が必要です。
- 「プラグイン」→「編集」→「Report Content」を開きます
- 「report-content/report-content.php」を開きます(通常はこれが表示されています)
- 以下のソースを見つけます
/**********************************************
*
* Automatically insert the report form in posts
*
***********************************************/
function wprc_add_report_button_filter($content)
{
$integration_options = get_option('wprc_integration_settings');
if (($integration_options && $integration_options['integration_type'] == 'manually') ||
($integration_options['display_on'] == 'single_post' && !is_single()) ||
($integration_options['display_on'] == 'single_page' && !is_page()) ||
($integration_options['display_on'] == 'posts_pages' && !is_singular())
)
return $content
- ソースの中のコードを変更します
($integration_options[‘display_on’] == ‘posts_pages’ && !is_singular())
という記述を
($integration_options[‘display_on’] == ‘posts_pages’ && !is_singular(‘ここにカスタム投稿タイプのスラグ’))
のように赤字の部分へ使用する投稿タイプを指定します
複数の投稿タイプを指定する場合には
($integration_options[‘display_on’] == ‘posts_pages’ && !is_singular(array( ‘ここにカスタム投稿タイプのスラグ’, ‘ここにカスタム投稿タイプのスラグ’ )))
という風に変更します。
※必要なカスタム投稿タイプ分だけ「, ‘ここにカスタム投稿タイプのスラグ’」を追加します
※通常の投稿を含めたい場合には「, ‘ここにカスタム投稿タイプのスラグ’」の1つを「, ‘post’」にします
編集が完了したら、プラグインの設定で表示するコンテンツを「post&pages」にすれば完了です
何等かの不具合でエラーが起き、管理画面が真っ白になってしまったりすることもありますので、編集は自己責任でお願いします。もしも不具合が発生したらFTPを使ってプラグインを削除して強制的に停止させてから再度プラグインを新規インストールしてください。

