サイトのアクセスアップに欠かせないとされているSEO対策(検索エンジン最適化)。でも実際は何をどうすれば?という指標がないので、検索していろいろなサイトを見たり、中にはプロに任せたりすることも多いのではないでしょうか?
サイトへのアクセスのほとんどは検索経由である、また、ほとんどがGoogleないしGoogleの検索エンジンアルゴリズムを利用していることが多いのでSEO対策は重要な要素になると私も思います。SEO対策を行うことで検索結果の上位に表示される可能性が高まり、アクセスされる可能性が増えるわけですからやらない手はありません。
が、対策を行ったことが吉と出るのか凶と出るのか・・・となるとGoogleの検索エンジンアルゴリズムを作っている人しかわからないのが実際で、巷にあふれている情報も本当なのか嘘なのかさえ分かりません。中には都市伝説のような内容がかかれていたりするのですが、本当に成功している方法をわざわざ公開する人も少ないでしょうから情報を見極める必要があります。
Googleが公式に開示している「Google検索エンジン最適化 スターターガイド」というのがあるのをご存じですか?私は最近知りました。内容を熟読すると、やっていそうでやれていないことがいろいろ出てきたので、文書の中からポイントをかいつまんで紹介したいと思います。かなりの長文になりますので暇なときにご覧ください。また、私なりの解釈ですから詳しくは公式ガイドを参照ください。
この資料は、PDFファイルのソースの中に「Last-Modified: Thu, 09 Aug 2012 22:49:42 GMT」という記述があるので、2012年10月9日が最終更新のようです。
Google検索エンジン最適化 スターターガイドとは
ガイドにも書かれている通り、これをやればばっちり!!というものではなく、最低限これをやっておきましょうという要素が強い資料です。
逆に言えば、これぐらいはできていないと適切に評価される土俵にすら上がれない可能性があるということの指標になりますから、自身のサイトをもう一度検証して、この項目を満たした上で更なる対策を!というのが正しい手順だと思います。
SEO対策としてやっておくべきこと
ここからは資料に書かれている各項目について、当サイトでも使っているWordPressの機能などと照らし合わせながら紹介していきます。赤字の項目はWordPressが自動でやってくれている機能です。
適切なページタイトルを付けよう
- ページタイトルはtitleタグで指定する
- ページタイトルの内容は検索結果に表示される
Googleで検索を行うと検索結果のタイトル部分に検索ワードが含まれている場合太字になりますね。従ってページタイトルはGoogle検索を行う際に重要な役割を果たしていることが分かります。タイトルを付けるときのポイントは
- ページの内容を適切に記述する
- 各ページに固有のタイトルを付ける
- 簡潔で説明的なタイトルを付ける
の3つが紹介されています。ガイドにあるように内容と無関係なタイトルを付ける人はいないと思いますが、長すぎずに簡潔で分かりやすいタイトルを付けるというのは永遠のテーマだと思います。
descriptionメタタグを設定しよう
ページの内容を示す役割のメタタグで有名なのは「keywords」と「description」タグ。いろいろなサイトで「keywords」タグはアルゴリズムの参考にされていないと紹介されていますが、このガイドを見る限りでも確実なようです。
ただし、アルゴリズムの設定は時代とともに変化していくものですから、今参照されないから永遠に参照されないととらえるよりも、参考にされるようになったときに備えて設定しておくという考え方の方がいいと思います。
ページの概要を記述する
これをどうやってソースの中に反映するかはテーマによって違います。単純に「抜粋」項目を使用したり、抜粋がなければ本文先頭から○文字分という風に使われたりすることもありますから確認するようにしましょう
descriptionメタタグを設定するメリット
Googleの検索結果の概要に表示されるだけでなく、タイトル同様検索結果を抽出する際参考にされるデータになります。訪問する人はタイトルと概要を見て「このページを見てみよう」となるわけですから、これを上手に書けるかどうかが案外大事だったりしますね。
あくまで経験測ですが、アクセスの不振から脱却したきっかけはこの設定を考えて行うようになってからだと思います。私は
という簡単にメタデータをソース上へ追加できるプラグインを使って設定するようにしています。
URLの構造を改善しよう
- URLにコンテンツと関連した単語を使用する
- ディレクトリ構造を簡潔にする
- 1つのページにURLは1つにする
というのがポイントで、WordPressでは「パーマリンク」の変更で実現できるようになっています。特に長すぎるURL(日本語はシングルバイトに変換されるのでタイトルのままの場合は注意したほうがいい)や関係のないURL(WordPress標準の数字だけのURL)は避けた方がいいと思いますので、タイトルなどをパーマリンクとして設定しておいて、公開する前に編集するのがいい方法だと思います。
経験測ですが、サイトを立ち上げた当初デフォルトのまま「p=○○」のようにしてあったものをアクセスダウン覚悟で修正していったら、一旦はダウンしたものの余りあるアクセス数になっていきました。これも重要な要素だと思います。
ナビゲーションをわかりやすくしよう
この項目もWordPressというよりはテーマやプラグインで実現できる項目が多いです。ポイントは
トップページを基準に ナビゲーションを整理する
これは階層構造のことで、WordPressでは標準で機能がありますね
「パンくずリスト」で ユーザーの利便性がアップ
テーマによって実装されているものといないものがありますので、機能がなければプラグインで補う必要があります
ユーザー向けと検索エンジン向けに 2つのサイトマップを用意する
ユーザー向けのサイトマップ作成では
検索エンジン向けのサイトマップ作成では
がおすすめです。テーマがどのように動作しているか確認してから導入しましょう
ナビゲーションはできるだけテキストにする
見た目重視で画像を使う場合もあるかもしれませんが、推奨はテキストのようですので画像を使う場合にはalt属性などで補完するようにした方がいいと思われます。
役に立つ404エラーページを用意する
これもテーマに依存する項目です。ないようならプラグインなどで補うようにした方がいいです。
404エラーが起きたら任意のページへ移動するようになるプラグインです。トップページを表示するようにもできますが、検索エンジンとしては無効なリダイレクトとして扱われることがあるかもしれません。
質の高いコンテンツを提供しよう
ここはWordPressだけでなく、コンテンツを作る上では経験がものをいうところですね。過去に書いた内容を見ると思わず笑ってしまうことも・・・。
- 読みやすい文章を書く
- トピックごとにコンテンツを整理する
日本語でいう「段落」などのことで、後から出てくる「見出し」も大きく関連します
独自で新鮮なコンテンツを作する
コンテンツを作るとき、これだけいろいろな情報があるわけですから、どこかのページと似てしまったり、参考にしたりするときがあります。引用するときは「引用ですよ」と確実に解るようにすることも大事だと思います。
ユーザー向けのコンテンツを作成する
コンテンツを作り始めると、「検索エンジン向けの内容を作ってとにかくアクセスされないと・・・」というふうに偏ってしまうときがあります。検索エンジン向けとはキーワードをどんどん詰め込んだコンテンツで、日本語の「それ」「これ」などという自然な表現をあえて使わずに同じ言葉を繰り返し使うといったやり方がありますが、読み手からすると不自然になってしまうこともありますから注意が必要ですね。
適切なアンカーテキストを書こう
リンクタグを使った際ページに表示される文字です。外部リンクと内部リンクが分かるように、内容が分かるようにというのが基本のようですが、当サイトではブログカードを使っているのでどうなんだろう?という感じです。
ただ、意味のある内部リンクはやはり重要なようで、よくある単純にランダムに記事を一覧にしている「関連記事」はあまりSEOとしては意味がない、ややもするとマイナスにもなりかねないと思います。
画像の利用を最適化しよう
画像に関する情報は alt属性で提供できる
ブログカードを使ったリンクがこれに相当しますね。
専用のディレクトリにまとめ 一般的なファイル形式で保管
WordPressではuploadsというディレクトリにメディアのすべてが保存されるようになっています。
見出しタグを適切に使おう
いわゆるhタグのことで、段落とともに重要な役割となります。見た目だけでなく構造を示す役割を果たすため、SEOについても影響があると思われます。
robots.txtを効果的に設定しよう
リンクにnofollow属性を活用しよう
リンクは全て「関連があるもの」として扱われます。そして、検索エンジンクローラー巡回時にはリンク先もたどって関連度を評価の対象にするようです。昔は大量のリンクや被リンクがSEOに有利と言われていましたが、今では適切に設定しないと関係ないサイトとリンクを張っていると認識されSEOに悪影響があるときがあるようです。
特に紹介されているのはコメントに対するnofollowの対処。コメント欄へ自由にリンクタグを使えるような状態だと、リンク経由でアクセスしてもらおうという姑息な手段を使ったスパム行為が必ず出てきますから、必ずnofollowにした方がいいようです。
WordPressでは特に海外からよくあるリンクだらけ(リンクだけ)のスパムコメントがたくさん来ますので「Throws SPAM Away」などのプラグインでリンクの多いコメントや日本語入力のないコメントを削除する(門前払いにする)ようにすると効果的です。
携帯ユーザーを適切に誘導しよう
今や半分程度のアクセスがスマホなどのモバイル端末からとなった時代です。WordPressにはたくさんのモバイル対応(レスポンシブ対応)テーマが配布されていますから、それを使うのが一番の対策です。
レスポンシブ対応テーマはアクセスされたデバイスを判断してスマホなどからのアクセスはモバイル用の表示テンプレートに切り替えて(これが説明にあるモバイルページへのリダイレクトになる)表示しますから、その点でもSEOに有利だと思われます。
もしも対応していないテーマだったら「Wp Touch」などのプラグインを使うことで解決しますがデスクトップ表示と比べてデザインが大幅に変わってしまうのでユーザーに対してどうか?という疑問は残りますね。
正しい方法でサイトを宣伝しよう
同じ興味を持つ人が作成するサイトやブログに、自分のページへのリンクを張ってもらうことを被リンクと言うのはこのページを見ている方なら周知の事実。意味のある、参考になるページなら自然にリンクされていくので徐々に増えていきます。nofollowの説明にもある通り、関連するリンクであれば有用なリンクと判断され、双方に効果が期待できます。
Google Analyticsでは被リンク経由のアクセスは「リファラー」欄に表示されます。これを辿るとどんなサイトからリンクされ、アクセスされたのかが分かりますから、もしもあったら確認するようにしましょう。ひょっとするとリファラースパムということも考えられますから、直接アクセスする前に
で紹介しているようにまずは文字列として検索して、悪質なサイトに引っ掛からないようにしましょう。
また、全然関係のないサイトからリンクが張られている場合がありますので、そんなときはリンクされているページのコメント欄などへリンクを削除してほしい旨を伝えて解除してもらうということも必要だと思います。

まとめ
初心者向けの基本ガイドでしたが、照らし合わせるとどうしてWordPressがSEOフレンドリーなツールなのかを改めて知ることができました。WordPressはブログサービスとは違って、新着記事などとして紹介されることがありませんから、初期の段階では見られることが少ない部分はありますが、きちんとサイト作りをしていけば徐々に認知されアクセスされるようになります。
ただし、SEO対策を行って検索エンジン経由でのアクセスがいくら増えても、最終的には「このサイトが役にたつ」と訪問者に思ってもらい、ブックマークなどに保存されて直接アクセスされるようになる(ファンを増やす)ことを目指さないと、結局はブームが去って検索されなくなったらアクセス激減なんてことにもなりかねませんから、常にサイトの更新や新規のコンテンツ追加を行うようにすることが一番大切だと思います。