WordPressは便利なブログCMSツールですが、バージョンが上がったり、いろいろなプラグインを導入するに従って動作が重くなるのが悩みの種ですね。いきなりの余談ですが、プラグインはインストールする前によく検討することをおすすめします。
というのは、インストール時に作成されたファイルやデータテーブル、WordPress本体のデータ内に追記されたものなどが不要なプラグインのアンインストール後も残ってしまうからです。100%アンインストールしないということは無理な話ですが、テストサイトを作るなどして確認をしてから本サイトへ導入するようにして、なるべくゴミファイルが残らないようにしましょう。
さて、Googleなどの検索エンジンがページの表示速度を評価基準の1つにしているというのはご存じですよね?サーバーの性能向上で1ページ作るのにたくさんの動作が伴う重たいWordPressもサクサク動くように時代はなりました。
とはいえ、WordPressの機能紹介をするサイトなどでは未だにこの傾向は強くて、時には表示するのに何分もかかるサイトもざらにあります。検索エンジンだけでなく、実際にアクセスする側からしても「このサイトおっそいな~~」と感じるサイトは内容が充実していたとしても敬遠してしまいますね。
今回はWordPressサイトのページ表示を遅延させる要因の1つとなる翻訳処理を簡略化して速度改善できるプラグイン【001 Prime Strategy Translate Accelerator】を紹介します。
【001 Prime Strategy Translate Accelerator】プラグインの基本的な機能・できること
WordPressはページ表示の度に
- プラグインやテーマのプログラムに書かれている情報を元に、プラグインやテーマの特定フォルダ内に翻訳ファイルはないか?
- 特定フォルダ内にない場合はWordPress本体の翻訳ファイル格納フォルダにないか?
という動作をさせながら翻訳のあるなしを判断しています。ここで問題となるのが表示に必要なプラグインの数だけこの作業が繰り返されるということ。
1つや2つのプラグインだったらまだいいと思いますが何十個ともなれば少なからず表示速度の低下を招く要因になります。
また、WordPress本体の翻訳ファイル用フォルダには使用していないプラグインの翻訳ファイルがある場合がほとんどですからその中から該当のファイルを探す・・・という作業も少なからず表示速度の低下を招きます。
どちらも1つ1つは微々たる時間ですが、塵も積もれば山となります。もしもこの作業に10秒程度のうちの1秒かかっているとしたら・・・なんと10%も速度のロスがあるということにもなり兼ねません。
【001 Prime Strategy Translate Accelerator】は有効になっている本体やプラグイン、テーマの翻訳ファイルを1つのフォルダに集め、ページ表示時にはそこから優先して翻訳ファイルを適用することで時間を短縮するためのプラグインです。
ちなみにこの紹介記事を書いたときに当サイトのWordPress本体にある翻訳ファイルの数は112個(翻訳に使われる.moのファイルのみ)でした。自身で翻訳ファイルを提供していることもあって、使っていないプラグインの翻訳ファイルもどんどん追加していますから当然だとも言えます。この状態で【001 Prime Strategy Translate Accelerator】を有効にしたらキャッシュフォルダには28個のファイルだけが格納されました。実に3/4程度が削減された形になります。
これによって数値的というよりも体感的にページ表示の速度が速くなったと感じます。特にダッシュボードなど管理側の画面に関しては効果てきめんだったと思います。
本記事を参考にWordPressサイトへプラグインの導入を検討される方へ
WordPressは古くから無料で配布されているサイト作成ツール(CMS)で、随時改良が加えられており、さまざまなバージョンが存在します。
さらにWordPressを動かすためのプログラムであるPHP、サイトのデータを保存しておくためのデータベースについても様々なバージョンがあります。
そしてWordPress本体同様にプラグインについてもさまざまなバージョンが存在します。
本記事を参考にプラグインの導入をお考えの方は、以下に留意の上でインストールするようにしてください。
- テスト環境での動作に基づいた紹介記事ですので、すべての環境で正常に動作するかどうかは不明です
※本記事の内容についてはページ内に記載しているプラグインバージョンのものになります。現在のバージョンと異なる場合、機能や日本語対応の状況などが異なる場合があります。
※また、テスト環境、テストしたプラグインバージョン等の表示が本文内にない場合、ページタイトル下にある最終更新日当時の情報となりますので、現在のバージョンでは全く違う機能となっているかも知れません。 - プラグインに無料版と有料版(Pro版)がある場合、特に記載がなければ無料版の情報のみを紹介しています
- このページでプラグインを使用する際に必要なショートコードやコードなどは、コピーして使用することができますが、環境によっては記号などが文字化けすることがあります。コピーしたのに動作しない場合は特に「”」「’」などの記号を入力し直してみてください。
- プラグイン本体の動作不具合や質問などは公式サイトのフォーラムなどで行ってください(ここでは質問にお答えすることはできません)
【001 Prime Strategy Translate Accelerator】プラグインの設定画面や表示の日本語化と翻訳
【001 Prime Strategy Translate Accelerator】プラグインは有効化すると日本語で使用できるようになっていますので、英語が分からない方でも安心して使えます
【001 Prime Strategy Translate Accelerator】プラグインのインストールと設定
インストール方法
インストールはプラグインの新規追加でプラグイン名を入力して検索してインストールするか、WordPressのプラグイン公式配布ページからダウンロード後、管理画面からアップロードインストールしてください(プラグインの公式ページは本ページ内記載のリンクをクリック、もしくは、WordPress公式サイトで検索してください)。
WordPressを使い始めて間もない方(初心者の方)は、より詳細なプラグインのインストール手順や、インストール時に起こる問題などへの対処方法をまとめた【WordPress】プラグインのインストール&追加方法とエラー対処の方法も併せてご覧ください。
設定はダッシュボードから「設定」→「Translate Accelerator」で行います
上は英語の画面ですが設定内容はこれだけです。
項目は
- キャッシュを有効にする
- キャッシュタイプ
※キャッシュのフォルダ欄を空欄にしておくとプラグインフォルダの中のcacheフォルダへファイルが作成されます
- サイトに表示される翻訳された文章
- ログイン/サインアップ画面の翻訳
- 管理画面の翻訳
- キャッシュを削除
です。
【001 Prime Strategy Translate Accelerator】プラグインの基本的な使い方
動作させるには一番上の「キャッシュを有効にする」だけでOKです。その他はデフォルトのままでいいと思います。
関係ない話ですが、どうして「001…」というプラグイン名なのかなぁと不思議に思っていました。恐らくプラグインの読み込み順を1番にさせるためだと思われます。
まあそれはさておき、翻訳のキャッシュ機能(このプラグイン)を停止すれば元の状態に戻りますので一度使ったら削除するのに苦労することもありません。
また、プラグインをたくさん停止したなどサイトの様相がゴロっと変わった場合や入れ替えを行ったのに反映されない時には、設定項目一番下の「キャッシュを削除」にチェックを入れて更新することで一旦キャッシュファイルが削除されて再構築されます。